日本の中のインド亜大陸食紀行について
なんかものすごく間が空いてしまいましたが、阿佐ヶ谷書院業務日誌これからはちゃんと書いていこうかと思います。
アジアハンターの小林真樹さんの新刊『日本のインド・ネパール料理店』が2月に阿佐ヶ谷書院から発売されました。それについて書く前に、小林さんのデビュー書籍となった、2019年に発売された『日本の中のインド亜大陸食紀行』について先に書こうかと思います。
アジアハンターの小林さんと初めてきちんとごあいさつしたりしたのは、たぶん2014年頃。このあたりあやふやですが。その前から食器販売をしているインド料理について詳しい方だというのは知っていましたが、マサラワーラーのイベント会場で、共通の知り合いでもあるマサラワーラーから紹介されたりしたような気がします。このあたりけっこうあやふや。
知っている人も多いでしょうが、小林さんはアジアハンターという、インドの食器、調理器具を輸入販売している会社の代表です。そのため、インド、ネパール、バングラデシュ、パキスタン、いわゆるインド亜大陸についての食についての知識はとてつもないわけです。小林さんとは初対面後もちょこちょこと会ったりはしたけど、きちんと話したりしたのはたぶん2015年の神戸でのインディアメーラーのとき。小林さんがインディアメーラーでのバイトを探していて、その前日まで仕事で関西にいるから、残ってバイトしますよってことになって、会場でインド人とやりとりする小林さんを見たり、夜とかにインド料理食べに行ったりして、話を聞いたりしているうちに、その半端じゃない知識量はもう書籍にするしかないんじゃないかと思いながらも、そのときは諸事情あって阿佐ヶ谷書院の仕事をあまりできなかったもので、しばらくは寝かせたまま状態だったんですが、改めて刊行に向けて動けるところで企画のオファーをして日本中にあるインド亜大陸料理のお店についての紀行文にしようとなりました。
これはタイトルも表紙写真もけっこう気に入ってます。たしかタイトルは最初『日本の中のインド亜大陸』で、サブタイトルでインド料理どうこうみたいなのをぼくのほうで提案したら、小林さんのほうで『日本の中のインド亜大陸食紀行』にしようということになりました。食紀行をタイトルに付けてよかったなと思います。写真はぼくのほうでブルームーンがいいと提案して、表紙用写真も撮りにいったんでした。この写真だけだとおばさんがポーズを取ってくれてるように見えるけど、あくまでも偶然で、ただお店から出てくるところをタイミングよく撮れただけなんですよね。
ちなみに、当時よく打ち合わせスポットになっていたのが、錦糸町のバングラタンドリー&バー。1000円でその日に食べられるバングラデシュ料理食べ放題状態、プラス1000円で飲み放題という、安くて量が多くて美味しくて異国感抜群という、すてきなお店だったんですが、いまはもう閉店してしまったのが残念です。
この書籍の表紙にもなっている、茨城県下妻市にあるブルームーンをはじめ、東京都内だけでなく、日本中にあるインド亜大陸なスポットを単なるガイドブック的するというだけでなく、紀行文、食文化論、民俗学的な見地としても楽しめる内容になりました。その甲斐あってか、読者層はカレー、インド亜大陸料理好きな方だけでなく、移民研究をされている方など、アカデミックな方面への広がりもありました。
そして、この第一弾が好評なこともあり、旅行人から刊行された『食べ歩くインド』(こちらは北・東編と南・西編の2冊です)を挟んで、阿佐ヶ谷書院からは第二弾、小林さんとしては第三弾となる『日本のインド・ネパール料理店』へとつながっていくわけです。
あ、小林さんの書籍を編集担当することになったりしたことから、イベントなどでアジアハンター仕事を手伝ったりなどもあり、ぼくのことをアジアハンターの社員だと思ったりする方もたまにいらっしゃるのですが、単なる日雇いバイトですので。
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