【小ネタ集】 介護の現場
■映画談義
あっさじーんさんは映画が趣味である。それもDVDやブルーレイを借りるのではなく、映画館で観賞することを好む。
映画代は意外と馬鹿にならないが、金銭を貸しているからといって、私はこれを禁止したりはしない。
趣味は人生の肥やしになるからだ。
そんな彼とたまに映画の話をすることがある。
ある日、私は初めてタイタニックを観た。とても良かった。その感想をツイッターに書いたところ、すぐにあさじんさんからLINEメッセージが飛んできた。
あさ 「タイタニック、そんなに良かったですか?」
私 「個人的には好きな映画でした」
あさ 「パニック映画としては及第点だと思うが、ストーリーはイマイチじゃね?」
映画評論家みたいなことを言い出した。タイタニックにパニック要素を求める人はどのくらいいるのだろうか。
そもそも、その作品を面白いと言っている人に向かって「イマイチじゃね?」と言ってもなんの生産性もないのだが、介護を必要とする彼にそれがわかるわけはない。
私 「バタフライエフェクトなんかはどうでしょう?SFですがラブストーリーとしての面が強いとは思われませんか?」
あさ 「あれはSFのギミックを楽しむ映画だ。タイムリープの王道だろ。恋愛要素は平凡だよ」
評論家は辛口だった。さすがに数多くの映画を観ているだけある。たくさんお話を聞いて、私も映画の知識を身につけたいなと思った。
私 「ありがとうございます。私は、『きみに読む物語』という作品がすごく好きなんですが、あさじんさんは観られましたか?」
あさ 「観たけど、まあまあかな。ぶっちゃけタイタニックもそうだが全然感動しなかったなあ(笑)」
ご存知の通り、彼は重度のギャンブル依存症である。
しかし、もしかするとギャンブルそのものが好きなのではなく、「脳がしびれる状態」を常に求めているのかもしれない。そう考えれば、確かに感動モノは脳に来ないかもしれない。
私 「ローマの休日はいかがでしょう?あれはラブストーリーとして認められますか?」
あさ 「あれはラブコメの古典的名作だ。ストーリー自体は王道だと思うが、細部まで飽きさせないように作られている。あと、マリリンモンローを始め役者の演技が素晴らしい」
私 「オードリー・ヘップバーンね」
あさ 「ホンマかいなwww」
彼と映画の話をするのはこれが最後になった。
■織田裕二
マイティフィーバー四麻をした日。
あっさじーんさんが著しく健常でないご尊顔をしていたので、「いまやばいお顔をされていますよ。写真撮ってあとで送りますね」と断ると、「アアア、アウアウ」と快諾していただいた。
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