【エッセイ】ビブリオマンシー(書物占い)からタロットまで。
子どもの頃
身体が弱かった
ちょっとしたことで
疲れたり寝込んだり
入退院の繰り返し
環境の影響を受けやすく
ひとの感情のうごめきに
左右される敏感な子
どこか守られる場所を
いつもいつも探していた
こころが安心できる場所を
二十歳を過ぎる頃から
少しずつ体力がつき始め
人並みに就職もでき
世界が広がり始めた
仕事を覚え
趣味に没頭し
泣いたり笑ったり
充実しているように
見える日々だった
それでもどこか
着ぐるみを着ているような…
本当の自分を生きていないような
歯が