『愛は静けさの中に』を観ました@BS
ウィリアム・ハート主演、
好きな俳優です。「夢の涯てまでも」1991年という不思議な映画が印象に残っています。
そして、もうひとりの主演、サラを演じるのはなんと!マーリーマトリン!知らんかったけど知っててん。
コーダ!のお母さん。そうです。あの『コーダ あいのうた』ですよ。
まさか、ここで繋がるとは!!
冒頭、赴任したてのウィリアムハートの無言で教壇にいる姿には考えさせられる。
”無言”って厳しくないですか?無言、無音って何かを問われているかのように我慢できずにこちらが音を出してしまう。そんな事ないですか?私だけかな、、私のその時の状態にもよるか、、
まさにこの映画の本質を観客に伝えているシーンだと思います。聾学校が舞台、耳が聞こえない人たちに囲まれての先生業です。
私には衝撃でもあるが、生徒たちにとっても驚きで、先生にとっては掴みはオッケーといった感じか。
今度の先生は一味違うぞ!という印象を持たせた。
もちろん、生徒たちは手話で無いと話せないし、相手の意図を知ることもできないわけで、この演出は観ている方にもここの世界は”無音”なんだよと伝えているシーンだと思いました。
先にも書いた、マリー・マトリンは実際に聾唖者というハンディを持ちながらとても自然な演技で、この年のアカデミー賞主演女優賞を獲っています。素晴らしい演技でした。
そして、とても綺麗なのです。
私は”鼻”の形を見るのが好きで。これは滝沢カレンちゃんと同じだと思っているのですが、好きな鼻、そうで無い鼻があり、いつも気になってしょうがないです。
カレンちゃんの言い方だと、”鼻”と”鼻ではない”になるらしい。
で、マリー・マトリンの鼻が好き。
映画は障害を抱えたことによるのか、殻に閉じこもってこれ以上傷つくことを避けてきた人たちに、心を預けてもいいよとOKのサインを出し続け、徐々に受け入れて貰える。愛という深い感情を無音という静かさと静かに心に寄り添っていく形で表現されていてとても刺さりました。
随所で登場人物が愛の表現が難しい中、感情を伝える力がとても素晴らしく良かった。
映画ならではの美術や音楽も非常に印象的で、静かで美しいシーンが多く、画として切り取りたい箇所がいくつもありました。ロケハンが良い仕事したよね。映像と音楽が溶け合うことで、物語の雰囲気がさらに感じられます。
『愛は静けさの中に』は、愛と喪失、家族との絆、人生の中での選択について深く考えさせられる映画であり、感情的なローラーコースターに乗せていただきます。
綺麗な、マリー・マトリンを観てるだけでもいい。
「コーダ あいのうた」を観てる人なら是非とも若い時のマリー・マトリンのこの演技を観てもらいたいです。
ウィリアムハートが好きで、久しぶりにもう一回観ようと思ったが、意外や意外、女優に注目!
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