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教員の仕事ってなんだろう?

 コロナウイルスの影響で休校になっていた学校がついに6月から再開します。学校に生徒が来ない期間が約3ヶ月あったので、いろいろ考えることがありました。

 今回はそんな考えた中の1つの「教師の仕事ってなんだろう?」を想いのまま書き出したいと思います。自分の主観的な考え方をまとめます。いろんな考えがあることは十分理解していますが、「自分はこう思っています!」ということをなかなか言えない職業なのでここで少しだけ吐き出させてください。

 現状ある仕事ですが、あまり知られていないものなのに時間がものすごくかかることがあります。一部の仕事内容ですがわかるだけ書いてみました。



1.自分の思う教師の仕事の内容

 教師の一番の仕事は”教科指導”だと思っています。学校に児童生徒がいる中で一番時間をかけているのは授業時間だからです。それだけの時間をかけている=大切というはずです。学習指導要領にも年間の標準授業時数が決められているのは、学力を保証しないといけないからです。

 また、生徒指導や進路指導は児童生徒の今現在において学力や個性などから指導していくことになるので、教師の仕事であることは間違いありません。

 しかし、部活動指導やアンケート調査などの事務的な処理、地域の清掃活動や資源回収への参加はやりたい人だけでやればいいのではないでしょうか?アンケート調査は教育委員会に提出することが多く、記名を求められるものが多いです。つまり、アンケートをとっても忖度した回答しかしないということです。勤務時間などがいい例です。実際は勤務時間を修正したのちに提出している人もいて、何にも意味のない仕事になっています。


2.文科省によると

 教員の仕事は主に”教科指導等””学級経営・生徒指導””進路指導・キャリア教育””部活動指導”となっています。

 教科指導等では以下のように書かれています。

 教員の仕事の中心となるのが教科等の授業です。授業を通して、子どもたちに、学力の重要な要素 である基礎的・基本的な知識・技能、それらを活用して課題を解決するために必要な思考力・判断 力・表現力等、学習意欲を身に付けさせる必要があります。
このような授業を行うためには、目標(児童生徒に身に付けさせたい力)やそれに沿った学習活動な どを定める指導計画の作成、教材や他の先生の授業の研究などを十分行う必要があります。さらに、 試験等の評価を行う際は、単なる成績づけにとどまらず、それらの評価を受け、授業の改善を図ること も重要です。
教員として授業を行うことは大変ですが、子どもたちと一緒に成長できる素晴らしい仕事でもあります。                     文部科学省

 つまり教員の中心的な仕事は授業であるということです。明確に書かれています。そして、その授業の充実のためにも教材研究や指導方法の検討などが必要になってくるということです。もう一度言いますが、これが仕事の一番大切にしなくてはいけない要素の1つです。


 どの仕事にも様々な中心以外の仕事があります。”学級経営・生徒指導””進路指導・キャリア教育””部活動指導”は仕事の中心ではないものの重要視されている仕事です。このことについては、以下のように書かれていました。

教員には教科等の指導の他にも様々な仕事があります。まず、子どもたちが自己実現を図っていくた めに、適切な生徒指導や進路指導を行う必要があります。また、朝の会やホームルームなどを利用して、 学級全体をまとめなければなりません。さらに、部活動の顧問をしていれば、その指導等を行う必要が あります。
子どもには見えないところでも、各教員間で意思統一を図ったり、問題について一緒に考えるため の会議等を行う必要があります。
このように、教員は授業以外にも多くの仕事がありますが、教育をよくするためにはどれも必要な仕 事です。これらの仕事もうまくいったときは大きなやりがいを感じることでしょう。                     文部科学省

 かなりぼんやりとしていますし、多くの仕事があるのにもかかわらず忙しい現状はやりがいの一言でまとめている印象です。


3.保護者の立場から

 共働きや母子・父子家庭の方で仕事から帰ってきて自分の子どもの面倒を見るのはとても大変なことだと思います。なんでも学校がやってくれると助かるし、学校に電話して聞けば何時でも答えてくれ、提出する物があったり渡さなければならないものがあれば家庭訪問をしてくれると自分の時間を有効に使えて気分が良いと思います。

 保護者の立場からだと、基本教育に関しては学校でやってもらいたいと思っている家庭も多くないのではないでしょうか?

 学校は保護者の求める声に弱く、「まあ、これくらいなら・・・」とサービス精神で色々面倒を見てくれます。そんな教員は”自分の子どもを大切にしてくれる良い先生”と思っているのではないでしょうか?

 学校が何をする場所で、最低限どんなことをしないといけないのか、教育は家庭や地域でもしないといけないことなどの知識に乏しい人が多いのは確かです。

 だからこそ、保護者の立場からだとなんでも自分の子どものためにしてくれることが教師の仕事と思ってしまっている人がすこしでもいるのではないでしょうか?



4.本当の意味での教師の仕事って何か

 教師の仕事の本質は「教育すること」であると思います。すると基本に立ち返り、教育の目的とは何か?と考えなければなりません。 

 教育基本法第1条では、

第1条  教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。

と規定されています。つまり、教採の勉強をした人なら知っているはずですが、人格の完成が教育の最大の目的なのです。

 そして、その目標を達成するために第2条には、目標が規定されています。

第2条  教育は、その目的を実現するため、学問の自由を尊重しつつ、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。
一  幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養い、豊かな情操と道徳心 を培うとともに、健やかな身体を養うこと。
二  個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い、自主及び自律の精神 を養うとともに、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養うこと。
三  正義と責任、男女の平等、自他の敬愛と協力を重んずるとともに、公共の精神に基づき、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。
四  生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと。
五  伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。

 結局この法律だけではなかなか具体的に何かが気になりますが、キーワードとなってくるのは、「学力・自立・公平性・尊重」だと思います。学力は授業が中心になってきますが、自立させるためや公平性を育む、尊重できる態度を育むためにはあらゆる生活面での指導が必要になってきます。

 あくまでこれは教育全体のことで、教師の仕事ではありません。教育基本法にもありますが、保護者と地域の方も同じように家庭や地域での教育をして行かなくてはならないという文もあります。


 では、教師の仕事で必ずやらないといけない仕事は何でしょう?それは、家庭教育や地域教育ではできないことなのではないかと思います。

 具体的には、同年代の子との関わり合いだと思います。学習やコミュニケーションは1人では出来ないことが多いですし、より多くの価値観に触れることが人格の完成のためにも必要なことだと思います。だからこそ、一斉授業や学級での活動などは大切にしていく必要があるなと思います。これは教師の仕事です。

 しかし、部活動、家庭学習の計画、夏休みの課題計画や点検、登下校のときの指導、地域の資源回収参加など、学校として必ずしもやらないといけないのか疑問に思うことはたくさんあります。つまりこれらはやる必要のない仕事なのです。

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 文部科学省は部活は教育課程の一環だといっていますが、そのための保障は何もしないのはおかしいです。残業代0をいいことにどんどん教育のためと言って無駄な業務を増やした結果のが今の学校現場で起こっている超ブラック化です。

 自分は、誰にでもできる仕事はできる人に任せればいいと思います。教師の仕事は今まで足し算でしか考えられてこなかったと思いますが、引き算で考えていくことが大切だと思います。各学校や地域の実情などはそれぞれですので「教師の仕事はこうだ!」ということは難しいと思います。引き算で仕事の内容を精査し、子どもたちときちんと向き合って授業をしたりすることが教師として最も大切なのではないでしょうか?

 1つ注意はこの考え方だと他の教員の方に迷惑をかけたり、理解してもらえないことが多いです。仕事の本質を見失っているまたは、その人のエゴだということに気がついて欲しいですが、自分の人生を無駄にはしたくありません。自分は、自分の考える教師の仕事を決め、それ以外は断る選択をしていきます。

 実際文部科学省が平成18年度に行った保護者意識調査では、地域行事への参加、食習慣に関する指導などは全体の約1/3の人が学校の先生があまりやらなくていいこととしています。

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5.転職するときに思う「教師の仕事で得られたもの」ってなんだろう

 教師はどれかに特化した専門職ではなく、なんでも1人でできるような総合的な仕事です。つまり、今この時代の流れについていくことができていない現状で、かつ最新の情報も知らないでたいしたスキルもない。そんな感じです。だから教師から転職するにしてもなかなか普通の人は就職先がないと思います。また、転職したいと思う人も少ないのでしょう。なぜならスキル的な意味でぬるま湯に浸かっている状態だからです。ベンチャー企業などは生きるか死ぬかの状態で戦っているから常に成果を求め、価値を高めていっていると思いますが、教員は生徒は必ず入学してくるし、最悪授業も教科書通りやればいい。生徒指導も簡単にして、生徒が問題行動を起こさないでくれればラッキーくらいな感じがするからです。また、授業研究ということで授業の指導の内容に関して全校で協議することはあっても、いつも授業をよく考えている人ばかりそういう仕事を割り振られ、年配の人には何も仕事がこないです。担任も持たない、PC関係は若いものがやれ、職員作業で肉体労働が必要なときにも若いものが率先して動け、だけど給料は年功序列だからよろしく!という感じです。そんな社会主義的な環境でぬるま湯に浸かってしまうと考えない人は抜け出せないのだろうと思います。

 コロナの影響で多少なりとも教育界に革命が起き始めたのは間違いないと思います。全国的にICT機器を用いたオンライン授業やZOOMを用いた朝の会など様々な取り組みが出てきました。やっといまの時代の流れが教育界にも1%くらいやってきた印象です。

 でも、転職に有利なスキルなんて何一つないなと思います。転職できて塾講師ですかね・・・(塾講師が悪いとかではないです!誤解しないでください!)

 


6.最後に

 皆さんなら、教師の仕事って何ですか?と言われた時になんて答えますか?

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 もう多すぎて何があったのかもわからなくなってしまいました(笑)

 自分の仕事ですら知らないことや、やってて意味ないなと思うこともたくさんあります。そんな時、なんで教師やっているのだろうと思うことはたくさんあります。実際に、教材研究や授業の準備に使える時間なんて全くありません。18時にかえるとしても自分の知識やスキルを磨く時間はありません。ほかに優先してやるようにと言われる仕事が山のようにあるのです。教師の仕事の主たるものは授業のはずなのに、その改善のために必要だと言われ無駄なアンケートや取り組みの企画運営など、本末転倒なことばかりです。これも教師が変化を嫌い、全てを子どものためと思考を停止してきたツケです。

 教員の方はぜひ、仕事について考え直していただきたいなと思いますし、保護者の方は全てを学校に任せないでいただきたいです。お互いが働くことについてよく考え、やるべきことを精査した結果、子どもの成長のためにつながる有意義で魅力的な働き方をしたいと思います。


 理想論や現実的に無理だなどいろんな考えをまず、教師の仕事として必要最低限度はなにか?考えていくことが、教師の本当の仕事への第一歩なのかなと思いました。





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