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クリスマスカラーが映えるのは…意外なあの名画!

【今月の名画】
この季節にぴったりの名画をサクッと紹介します。

12月の行事といえば…クリスマス!
今回は、クリスマスカラーが素敵な絵、つまり赤と緑が映える絵を紹介します。

「赤と緑」で私が思い浮かべたのが、こちらの絵です。

アンリ・マティス『赤いハーモニー』

マティスの有名すぎる1枚。
「赤」はよくよく分かりますが、実は「緑」も重要な役割を果たしています。

なぜ緑なのか

そもそもこの絵は、もともと「緑の部屋」として描かれていたんです!
緑の部屋が、顧客の要望で青に塗りつぶされ、最終的にはマティスの好きな赤色になりました。

よく見ると、赤の下に緑が塗られているのが分かります。

画面の下端にはわずかに緑が!

赤の下に青と緑が塗り重ねられていることで、独特の深みを出しています。

そして欠かせないのが、窓の外の緑です。

「赤いハーモニー」だからといって、もし全部の背景が赤だったらどうでしょうか。

全然メリハリがないですよね。せっかくの素敵な赤が全く映えません。
つまり、赤以外の色もとても重要なんです。

緑は、赤と「捕色」の関係にあります。
補色というのは、(難しい説明を全部省くと)正反対の色ということです。
正反対の色を同時に使うと、お互いの色がより鮮やかに目立って見えるという効果があります。

「緑」があることで、部屋の「赤」が引き立ち、赤の印象がより強く残ります。

マティスの絵はとにかく楽しい!

カラフルな色&リズミカルな線が楽しいマティスの絵。
なんだか見ているだけで元気が出てきます。
クリスマスのワクワク感にもぴったりです!


こちらの記事でも「赤いハーモニー」を取り上げています。この絵をモノクロにしてみたら、意外な魅力が見えてきました。



明るくて楽しいマティスの絵。その秘密を深掘りしています。


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