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(今日のART)「胸の仏塔」- Pinaree Sanpitak
「胸の仏塔」- Pinaree Sanpitak
彼女の作品は、乳房の形を使用してフェミニズムと女性らしさの象徴を喚起することで、母性、女性性、自己に取り組んでいる。
そこには、女性らしさと、人間としてのフェミニズムを追求している。
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人間の女性として概念
前回のコラムにも書いたが、
いわゆるフェミニズムは、社会は男性の視点を優先し、女性はこれらの社会で不当に扱われるという立ち位置が組み込まれているだが・・・
ピナリー・サンピタクの場合の女性とは、人間の女性として概念だろう。
例えば、その作品のモチーフには、女性の肉体のシンボル的な乳房が多く、多様な作品化されている。
「出産してから、女性の乳房へのインスピレーションが強まりました。」– ピナリー・サンピタク
彼女の子供に授乳している間、自身の胸がどのような意味合いで、支えられているかを意識して、母と子の胸へのつながりを超えて、女性らしさと自己の比喩としての視点が、その作品にも展開されている。
乳房仏舎利塔
乳房仏舎利塔は、さまざまな反応を引き出すために向きを変え、ある反復では托鉢の開放性を示唆し、別の反復では性別の曖昧さを示唆している。
女性らしさ、母性、宗教へのダイレクトな言及に、ピナリー・サンピタクは、抵抗する。
観る側を作品との感覚的および感情的な関係に引き込むロジックだろう。
それは、モチーフの繰り返しは生成的で拡張的であり、一見なじみのあるイメージ(例えば、乳房)の狭い解釈を複雑化して、より広く普遍的な文化的指示対象を見つけ出そうと言う思考に変えるのかもしれない。
ピナリー・サンピタク(Pinaree Sanpitak)
ピナリー・サンピタク(Pinaree Sanpitak/1961- /タイの現代アーティスト)
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その作品は、絵画、彫刻、ドローイング、料理と幅広い素材とタイの伝統的なカラフルで強烈な作品を、人間、そして、その女性のモチーフを展開している。
タイの急成長する現代アートシーンに強力な「女性」の存在感を送り込んでいる。
また、現在も、グローバルに、実に多くの展示会に出展、評価されている。
次回からも、ランダムになりますが、何回かに渡り、その作品のコラムにしたいと存じております。
お時間の許す折に・・・
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