ヨハネス・イッテン-異端の色彩論は今や世界のスタンダード
ヨハネス・イッテン(Johannes Itten; 1888-1967 スイス)
芸術家、色彩論・造形論の理論家、バウハウス他の教育者。
教職についていたが、その後、美術に傾倒する。
アドルフ・ヘルツェル(画家-Adolf Hölzel; 1853-1934)に師事する。
1917年にはウィーンで絵画学校をはじめる。
1919年には、ヴァルター・グロピウスの招聘を受ける、*バウハウスの予備課程を担当する。
ただ、教育理念が異なり、1923年には追われることになる。
1926-1934年、ベルリンにてイッテン・シューレ(Itten Schule)-学校を設立する。
そして、戦後もアート作品制作を継続した。
ヨハネス・イッテンは、理論分野での色彩論、そして、造形論が著名である。
その異端ともいえる、ヨハネス・イッテン色彩論、世界中の美術教育機関で現在、教授しない学校はない、
また、現在のコンピュータでのデザイン(映像編集-AVID、blackmagic Design,,)において、不可欠にしてスタンダードだ。
特筆すべきは、上記のコンピュータで、いわゆるノンリニア編集時に、この色彩論は、無意識のうちに必要不可欠な状況だ。
*バウハウスの予備課程:いわゆる学際的な視点。
Fig.ヨハネス・イッテンのカラーサークル :12色環状 中心部の多角形は、調和のとれた色構成
Fig.色彩論-ヨハネス・イッテンの書籍
(c)AVID & blackmagic Design
(追記)ここで、色彩を考える時、従来系の色彩の科学から、色は、私たちの側のモノと言う視点は大切だ。このヨハネス・イッテン色彩論の解釈もそうだろう。
簡単に申し上げると「Color as a concept」という事だ。
色は、我々の内面で、その解釈がなされるのだ。例えば、「Red」を考えると、情熱の赤、フェラーリの赤、共産圏の赤、血の赤、赤十字の赤、と私たちの側で多様な解釈がなされるのだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?