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ヴェロニカ・ライアンの彫刻を考える

ヴェロニカ・ライアンの彫刻を考える

ヴェロニカ・ライアン(ヴェロニカ・モードリン・ライアンOBE/Veronica Ryan,1956- /イギリスの彫刻家)

Veronica Ryan

ヴェロニカ・ライアンは、個人的な経験、祖先の歴史、自然環境の組み合わせを作品に添加している。
そこは、場所や風景に関連する起源、記憶、帰属の問題に特に注意を払っている。家事、母性、社会における女性の役割も、彼女の彫刻で問いかけられているのだ。
ヴェロニカ・ライアンは、幼い頃、両親と一緒にロンドンに引っ越し、現在は、ニューヨークとブリストル(Bristol)に居住する。

その作品の素材は、セメント、ブロンズ、鉛、塗装石膏などの重いものから、紙・・そして、儚い、ほこり、花、羽などの軽くて、淡くて消えやすいものまで、さまざまだ。
彼女の彫刻は抽象的で、貝殻、殻、莢(さや)、種子などの有機的な形に訴える生物形態に向かう傾向がある。

by Veronica Ryan

Veronica Ryan: Along a Spectrum at Spike Island - 5:48min

Relics in the Pillow of Dreams (1985) は、この美学の典型だろう。

ライアンの作品の有機的な性質は、台座なしで床に直接配置することで強調される。
ポイントは、コンテナ(container/入れ物)とコンテンツの関係、つまり内部と外部の関係でもある。

Relics in the Pillow of Dreams 
Relics in the Pillow of Dreams 
Relics in the Pillow of Dreams by Veronica Ryan

近年の主なアートワーク

1983年、クリーブランド国際ドローイング ビエンナーレで二等を受賞。
2018年、2020 年秋に、Spike Island Artspaceで開催された展示会でフリーランズ財団からフリーランズ賞を受賞。
2019年、Pollock Krasner Grant(ジャクソン ポロックとリー クラスナー財団)から受賞。
2021年、過大なる芸術への貢献により、大英帝国勲章( Birthday Honors ) のオフィサーに任命される。
そして、2022 年、ライアンはターナー賞にノミネートされた。

ターナー賞の2022年度ファイナリストにノミネートされるべき、アーティストだろう。

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