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アンドレ・ブルトンとシュルレアリスムとアール・ブリュット(アウトサイダーアート)

アンドレ・ブルトン(André Breton, 1896-1966/フランスの詩人・文学者・シュルレアリスムの展開)

創成期のアール・ブリュット、いわゆるアール・ブリュット以前の表象は、スピリチュアリズム(Spiritualism/心霊主義)の枠から、アンドレ・ブルトン(シュルレアリスムの展開へ)の評価により、この後のジャン・デュビュッフェによる、アール・ブリュットの発生につながるのだ。

アンドレ・ブルトンは、「シュルレアリスム革命」誌(La Révolution surréaliste)の編集長であり、シュルレアリスムの中心核を担った。

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Fig.「シュルレアリスム革命」誌(La Révolution surréaliste)-(public domain)

シュルレアリスムの出版社「オ・サン・パレイユ」で開催されたマックス・エルンスト展-1921

   Fig.シュルレアリスムの出版社「オ・サン・パレイユ」で開催されたマックス・エルンスト展-1921(public domain)

第二次世界大戦中は、ニューヨークに亡命していたが、マルティニーク(Martinique/西インド諸島)を経由した際にエメ・セゼール(Aimé Fernand David Césaire, 1913-2008/フランス/マルティニークの詩人、評論家、劇作家、政治家)と出会い、「熱帯」や「帰郷ノート」に衝撃を受けた。亡命後は合衆国でも活動を続け、戦後はフランスに戻る。
そして、戦後、シュルレアリスムから芸術家たちが離れていく中で、ブルトンは、生涯、そのシュルレアリストとしての立場を貫いた。

(註)シュルレアリスム(仏: surréalisme/英: surrealism,1920頃-1930年代)は、アンドレ・ブルトンをメインにフランスを中心で展開された芸術運動だ。
第一次世界大戦中にスイスのチューリヒで発生したダダイズム(Dadaism/前衛芸術運動・反芸術/伝統的な美術形式の否定)から発展・派生した。
それは、美術と文学で用いられた前衛的な表現スタイルであり、驚異、意外な並列、不条理性がその特徴と言われる。
「夢と現実の矛盾した状態の肯定」-André Breton

・シュルレアリスムを、かんたんに言うと、作者の概念を「作品」(例えば、裸婦)に表し、チャネル(媒体-視覚等の情報)を通して、受け手はどう受け取るか?その「作品」(裸婦)は、ミロ島のビーナスように美しい、また、エロチズムを感じる等々、その刹那の感覚の瞬間だろう。

(追記)アンドレ・ブルトンは、この後、「イメージと文化」、また、「アール・ブリュット」以前のアウトサイダーアートを考える、アウトサイダーアートの周辺等の項目で、多く登場致しますので。

以下、ご参考までに。


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