ファッション写真家ホルスト・P・ホルストの方法と建築学・・
そのロジックは、一流のモデルを、建築学的に完璧に構成されたスタジオで撮影するというスタイルを扱ったと言うキャリアだ。
ホルスト・P・ホルスト(Horst P. Horst, Horst Paul Albert Bohrmann, 1906 - 1999)
ファッション写真家。ドイツ出身で、その後、アメリカで活躍した。雑誌「VOGUE」(ファッション/ライフスタイル等)などでの活躍で知られる。
バウハウススクールの創始者ウォルター・グロピウスの指導下でデザイン・建築を学び、その後、パリにて、建築家ル・コルビュジエの事務所でアシスタントとしての経験がある。そして、極め付けが、写真についての教育を受けた経験はないと言う事だったが、それが斬新な方法を産んだのかも知れない。
また、ジョージ・ホイニンゲン=ヒューン(フレンチ・ヴォーグの写真家)は、写真家として、パリのクリエイティブ(1930年代)な世界に紹介している。
ホルストがスタジオにおける作品を得意としていたことは、建築とデザインにバックグラウンドがあることだ、その作品の状況が完璧にコントロールできるために、室内のスタジオ撮影を好んだと言う事だろう。特にセットにこだわり、自分自身がデザインすることも多かった。そして、イメージ通りの写真を作り上げた、それは、撮影前に正確なイメージがあったと言うことだ。
そして、その時代のシュルレアリスムの芸術運動は、夢と無意識のインスピレーションに目を向ける独特の方法を模索している。 1930年代に、シュルレアリスムはその前衛的なルーツから脱して、デザイン、ファッション、広告、演劇、映画を変革している。
ホルスト・P・ホルストも、担っている表象だ。
ホルストの肖像写真(ポートレート)は、芸術家、作家、大統領、王族に至るまで、幅広い分野に及んだ。 1930年代には、ハリウッド映画のスターたちを撮影している。新しい試みだ。
1930年代には、コダックでのカラー写真フィルムの技術が飛躍的に向上した。 ホルストは、すばやく適応し、 VOGUEにも魅力的なカラー画像の制作している。 1935年、VOGUEのカバー写真に赤いベルベットのジャケットでロシアのPrincess Nadejda Petrovnaを撮影している。このような斬新な流れは、1992年までつづいた。
そこで終わっているのは、晩年のホルストの視力の低下によることが要因だったと言われる。
そのホルスト・P・ホルストの時代は、セシル・ビートン(Sir Cecil Walter Hardy Beaton, CBE、1904-1980 UK)と共に、20世紀前半のファッション写真界に大きな奇跡を残したと言われる。
その斬新な流れは、詳細を語るよりも、ピックアップした作品をご覧頂きたい。
(c)Horst P. Horst