日本画家-水野年方と明治の風俗
日本画家-水野年方と明治の風俗
水野年方(みずの としかた/本名-野中粂次郎、1866(慶応2)- 1908(明治41)/ 明治時代の浮世絵師、日本画家)
水野年方は、明治の浮世絵師を代表する一人。
師匠は、月岡芳年(つきおかよしとし/1839(天保10) - 1892(明治25)/明治の浮世絵師)で、そのもとで美人画、歴史的な絵画を描く一方、岡倉天心や横山大観、菱田春草らとともに新しい日本画の創作を試みをしている。
歌舞伎の残酷シーンや「戊辰戦争」の戦場等を題材としたこともある。
描く美人画の画法は、人物を小さく描いて余白を大きくとる構成、そして、筆致の強弱が感じられる繊細な線、淡い色のぼかしの等、江戸浮世絵とは一線を画している。
風俗画の地位向上
いずれしても、明治期に於ける風俗版画の代表的作者であり、風俗画の地位向上や近代文学の発展にも貢献し、門下から数多くの有名画家を輩出している。
当世五人男の内 吉田雄蔵(村上浪六 著) 後編 - 明治35(1902) 22.3*29.8cm
水野年方の門下からは・・
水野年方の門下からは、鏑木清方(かぶらききよかた/1878―1972)、池田輝方(てるかた/1883―1921)、池田蕉園(しょうえん/1886-1917)などの、風俗画や美人画の画家たちがいる。
43歳で亡くなり、夭折がために、その存在を大きく扱うことは稀になった・・・
水野年方の作品
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