現在形のヨハネス・イッテン色彩論
ヨハネス・イッテン色彩論と現代
バウハウスの教師であったヨハネス・イッテンの思考した色彩のロジックである。
それは、現代のTV映像のカラーサークル、また、デジタルデザインには、欠かすことのできない色彩の世界を論じている。
現代のデジタル写真や印刷技術は、所謂、人間の視覚機能を十分に研究し進化した。
そうした画像(映像)技術は、本来「空」であった色彩を、「物質」によって操作可能なものにする技術である。
ヨハネス・イッテンは、「色彩の芸術」の中で、曲げる事の出来ない色彩の法則 (道しるべは )「色の本質は直感的にとらえるしかない事実」 と述べている。
当時の異端的であったヨハネス・イッテンは、バウハウスを追われてしまうが、現代の世界の美術を扱う高等教育機関では、イッテン色彩論を扱わない機関はないといわれる。
学際的に、色は空なるもの、色彩を科学的に扱う多様な色彩理論に対して、この色彩というものは、私たち個人の側にある個々の概念として捉えたい。色彩がものを言うのではなく、色彩の認識は、その地域の文化や感情が大きく左右する。(Redで言えば、共産圏のRedの意味付けと、そして、フェラーリのRed、それは情熱的だ)
簡単に申し上げると「Color as a concept」という事だ。
色は、我々の内面で、その解釈がなされるのだ。
(註)ヨハネス・イッテンのカラーサークルとは、12色環状の中心部分の多角形(四角、三角、六角を置く)は、その接点は調和のとれた色構成となる。
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