#1 デレク・ジャーマン監督の庭(Derek Jarman's Garden)
デレク・ジャーマン(Derek Jarman、1942 - 1994 UK):イギリスの映画監督、アーティスト、ガーディナー(園芸家)。
デレク・ジャーマンの庭(Derek Jarman's Garden)は、ドーバー海峡に面した村、ダンジェネスにある。
Derek Jarman's Garden(Prospect Cottage):一般的にガラクタとなるモノと自然素材を組み合わせたガーデンだ。
いわゆるガーデニングというよりはアートな視点でのオブジェなのかも知れない。真剣に、そして、繊細に自ら命のようなの庭を造り、手入れしている。遠景に原発が見えるのも、何かしら象徴的だ。
書籍「Derek Jarman's Garden」
映像「The Garden-1990」-チャンネル4(BBC)
この庭を著名にした書籍「Derek Jarman's Garden」に比べると、映像「The Garden-1990」では、植物を荒々しく掘り返すシーンもあり、その受け取り方には多様性があるだろう。また、映像は、LGBTとキリスト教との関係性に視点を置いているといわれる。(エデンの園との比較)
その映像は、イギリスでの当時の*セクション28に対するアンチな視点で作られた。
The Garden original trailer
(註)*セクション28によって、当時、UKの学校教育でのLGBT等の推進が禁じられた。そのセクション28は、多様な論争の経緯にて廃止された。
セクション28の制定から約30年経ち、2018年5月22日にウェールズ政府が学校教育にLGBTを取り込むことを発表した。
教育の現場では、”誰しもが、LGBTという、それを望んで生まれてきた訳ではない”ということを、まず、理解をせねばならないからだろう。
Great Gardens: “Prospect Cottage” by Howard Sooley
次回は、#2 デレク・ジャーマン監督- 苦悩の映像