それでもなお。
夜のレッスン中、息子(4歳半)がギャン泣きで大変なことになりました。「パパー!パパー!」。
参加者の皆様にはご迷惑をおかけしました。レッスン中は汗だくになりながら、一生懸命伝えていきました。しかしあれが子育て中の精一杯です・・。申し訳なく思います・・。
日曜日、めいいっぱいパパと遊んで、レッスン直前まで一緒にいたので、急に離されてすごく嫌だったようでした。妻の手にも追えず、泣き喚いていましたが、それでも60分くらいは妻もなんとか頑張ってくれました。本当に頭が下がります。子育てというのは、助け合いだなとしみじみ思いました。
部屋を変え、2階に行きながらも、残り時間は息子も同席させました。彼は泣き止んで、たまにペラペラ喋りながらも消防車の絵を描いてました。見てみて!と言っていました。
レッスンが終わり、息子に面と向かって話をしました。息子は目を逸らしたり、話を変えようとしましたが、静かに優しく伝えました。
「パパは君のことが大好きだよ。パパのお仕事を知ってるよね」
「絵を描くこと」
「そう。そして絵を上手に描けるように教えてる先生でもあるんだよ。」
(うなずく)
「パパに絵を習いにきてる人はね、みんな、絵を上手に描きたいんだ。だけど、君が泣いたり、割り込んだりすると、みんなどう思うかな。」
(・・・)
「絵が上手くならないから、やーめた!って思うんだ。だって、教えてもらえないんだもの。それは、どう思うかい?」
「やーめたっていうのは嫌だ」
「そうだよね。パパは、みんな楽しく上手に描いてもらうために、教えるのがお仕事なんだよ」
「ボクは、保育園でもパパの仕事を知ってるよ」
「だから、これは約束ね。一緒に書いててもいいけど、静かにしておくこと。静かに出来ないのなら、それでもいい。パパは外に出かけて、いつものようにお仕事をするよ。それは当たり前のことなんだ」
「外に出るのは嫌だ」
「パパはお仕事を頑張るから、君はお手伝いしてくれるかな。静かにしておくこと。出来る?」
「出来る!」
「じゃ、約束ね。指切り」
ーーー
そして、彼がなぜあれほど泣いたのか理由を聞く。そして、嫌だったことをしないこと。それを指切りして約束しました。
「パパと君で、一緒に約束ね」。
そのあと、20分ほど絵を描いていました。
水が溢れて海になって行く様を、色鉛筆を何本もおりながら、書き殴っていました。それをみて、彼が彼なりに絵を描くことで、心を見つめて入れことがわかりました。
まず「衝動」がある。それをイメージで表現する。それが「芸術」なのです。
描き終わって寝室に行き15分で寝ました。
1日が終わりました。
どうしてこう育ってしまったのか、自分の育て方、甘さ、いろいろ反省もしました。そしてプロとして、たとえどんな理由であれ、考えさせられるところもありました。
それでもなお。
精一杯やること。
今の環境の精一杯を、誠心誠意やる。それしか出来ません。
家族みんなの支えがあって、また参加者がいて、今がある。感謝しかありません。
また、明日も始まります。
早起きからはじめましょう。