名もなき”今日”という1日の価値は。
じめじめとした雨上がりの空を横目に、安物の小型扇風機が回っている。
大雨が上がった後の空気はどこか冷たい。それは夏の冷たさ、風鈴やかき氷、キンキンに冷えたスイカを連想させる。
朝から病院に行き、まったりと散歩をする。昼間は書店で本を買う。新しい本、新しい言葉との出会い。
お気に入りのMacbookは今日もいい音をしている。そしてこのnoteを書くときは一際素晴らしい音を奏でる打楽器になる。
キーを叩く以外は、ほとんど何も聞こえない僕の部屋。日がゆっくりと落ちていくのを感じている。
そんな一日。
名もなき”今日”という一日。
そんな、"今日"の価値はなんだろうか。
優しい扇風機の風を受けながら、考えてみる。
描いた大きな夢、やりたいこと、ビジョン、どかーーーんって大きいなあ。夏の空に描けば、より大きく見えるような気がする。
ワクワクが生まれる。そして共に不安、焦りが現れる。
たまに押しつぶされそうで、自分を縛りさえするものたちだ。
考えたって、どうしようもない。
うるさい、わかってるよ、そんなこと。
そんな時、ふと頭に浮かべてみる。今日という名もなき一日の価値を。
昨日より体の調子がよくなった。
家から病院までは歩いても1時間で行けることがわかった。
素敵な言葉達と出会った。
だいじょうぶ、昨日よりも君は少しだけ進んでいる。ほんの少しだけ。君の進みたい方向へ進んでいる。
よおし、いい調子いい調子。って誰かが言ってくれたらいいんだけど、これは僕にしかわからないこと。いや、僕にしかわからなくていいことかも。
昨日の僕に1プラスして今日の僕。
薄かろうが濃かろうが、それは関係ない。
名もなき”今日”という1日の価値は。
自分に問うてみよう。
そして、書いてみよう。
毎日が、もっと輝き出す。
そんな気がしてやまいのだ。
さくら