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物理数学の世界 #13 〜2自由度系の振動〜

物理数学の世界。始まります!

前回は機械工学で必須の4力学(熱力学・材料力学・流体力学・機械力学)のひとつである「機械力学」の主なテーマ(振動)を扱うために、初歩の1自由度系の振動について話を進めました。

今回は少しレベルアップして、2自由度系の振動について話を進めます。以前に掲載した「行列」の知識を使いますので、行列の使い道を知るキッカケにしていただければと思います。

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整理したノートを公開

実際にノートにまとめてみました。今回は2自由度系ということで、求めるべき変数(変位)が2つに増えています。運動方程式も2つ並べて書いていますが、行列を使うと1行で書くことができるので、こういう時に分かりやすくなり、とても便利です。

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運動方程式を整理した後で、振幅Cに関する連立方程式を作ります。Cはゼロではないことを前提に、この連立方程式が成立する条件として、振動数方程式(以前の固有値・固有ベクトルの回を参考)を導きます。

2自由度系なので、固有角振動数も2つ出てきます。それぞれの場合に対する振幅を列ベクトルとして並べたものを「固有モード」と呼びます。また、それぞれの場合に対する振動の形態を「振動モード」と呼びます。

今回は2自由度系であり、振動モードも2種類だけ出てきます。最後に載せている2種類の振動の例が、今回の振動モードになります。

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行列の使い道について

今回は2自由度の振動を扱うということで、物理の話では初めて「行列」の知識を使いました。

当然ながら、現実の振動というのは多くの自由度が存在しますから、固有モードも多くなります。そのような場合も、行列を使うことで1行の式でまとめることができるので、見た目もすっきりすることでしょう。

また、手計算で進めていると行列の効果は実感しにくいかもしれません。行列計算の部分をプログラミングに実装することで、今回であれば振動モードを早く正確に計算してくれるようになります。

そんな訳で、他の分野(4力学)においても行列は使うことになります。まずは、今回の使い方を理解して、他の分野でも応用できれば良いと思います。

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おわりに

今回は2自由度系の振動について扱いました。

振動の計算も複雑でしたが、何より「行列」の使い道を示すことができて、個人的に満足しています。

多自由度の振動の解析については、私の本業でもよく使う分野です。現代でも需要のある重要な単元でもあります。固有角振動数を求める時にベースとなる「固有値解析」なんかが良い例です。

振動の話は終わりにして、また別の分野に飛ぶことにします。楽しみにしていただけたら幸いです。

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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。実際は非定期ですが、毎日更新する気持ちで取り組んでいます。あなたの人生の新たな1ページに添えるように頑張ります。何卒よろしくお願いいたします。

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