物理数学の世界 #16 〜関数の重積分〜
物理数学の世界。始まります!
前回は多変数関数(2変数以上で構成される関数)の微分計算(偏微分)について扱いました。
今回は多変数関数における積分計算(重積分)について扱います。
一般的な物理学(工学)で用いられることの多い話なので、ぜひ押さえていただけたらと思います。
整理したノートを公開
実際にノートにまとめてみました。簡単に説明できるように、2変数関数で計算例を示しています。計算方法は偏微分の時と似ていて、対象以外の変数は「定数」と同様に扱います。積分範囲についても、定数の場合と関数の場合があるので、注意が必要です。
イメージを掴みやすいように説明を変えます。以前に扱いました1変数関数の積分とは、2次元空間における曲線が積分範囲で切り離された部分による「面積」を表していました。2変数関数の重積分とは、3次元空間における曲面が積分範囲(2次元の領域)で切り分けられた部分による「体積」を表します。
また、積分における座標変換(直交座標⇄極座標)についても触れています。その時に用いられるもののひとつが「ヤコビアン」です。今回はこのヤコビアンの性質を利用して球体の体積の公式を導出しています。
重積分の意味
先ほども書いた通り、一般的な物理学(工学)で扱う方程式は、多変数関数であることが多いです。その際に用いられるのが、偏微分と今回の重積分です。
偏微分と同様に高校では学習しない範囲になるので、難易度の高い単元にはなります。ただ、1つの変数に着目して他の変数は定数とみなす、ということを意識できれば十分に理解できる内容だと思います。
偏微分や重積分については多変数関数を扱う際に必須となりますが、今後で扱う予定の「ベクトル解析」でも利用することになるので、その際に今回のことを復習しておけばと良いです。
おわりに
今回は多変数関数(今回は主に2変数関数で例示)の積分(重積分)について扱いました。前回でも話をしましたが、今回の単元を意識することで、一般的な多変数関数を解析的に扱うことができます。
次回は物理学(工学)の話に戻りたいと思います。
余談になりますが、これまで各単元ごとにレポート用紙1枚にまとめてきましたが、クリアファイル1冊分が完成しました。まだ書くことがあるので、今後とも宜しくお願いします。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。実際は非定期ですが、毎日更新する気持ちで取り組んでいます。あなたの人生の新たな1ページに添えるように頑張ります。何卒よろしくお願いいたします。
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