【ルーツ旅 #7】 花巻の新緑と美しい御朱印
梅雨はどこへやら、既に真夏のような毎日だというのに、まだゴールデンウィーク旅のことをコツコツと書き続けています…
今回が最終回。
ここまで気長にお付き合いくださった皆様、誠にありがとうございます。
それでは続きと参りましょう。
岩手県稗貫郡湯口村
母方曽祖父のルーツを遡っていくと、北海道に移住する前の本籍地が『岩手県稗貫郡湯口村』であることが判明しました。
曽祖父と曽祖母は北海道に渡ってからの縁で結婚しているようですが、2人のルーツはともに岩手県、現在の花巻市と北上市であることがわかっています。
現在も湯口の地名は残っており、花巻市の西、花巻温泉郷の入口にあたるエリアであることが地図からもわかります。
曽祖父のルーツについては現時点で全く情報がありませんが、せめてその集落について何かしらヒントを得たいと思い、周辺の寺社仏閣を中心に調べたところ『円満寺観音山』という場所がヒットしました。
花巻温泉郷がある山間部から市街地方向へ車を走らせ、ちょうど平野が開ける場所に存在しているため、湯口集落を一望することができます。
と言う事で、この日最初に向かったのは円満寺観音山です。
円満寺観音山
この日も朝から天候に恵まれ、太陽の光を浴びた新緑がエメラルドグリーンに輝く東北の春。
山全体が煌めいていました。
小高い山の上に開けた境内には円万寺観音堂と八坂神社が並んで建っており、かつての神仏習合が盛んであった時代の姿を彷彿とさせます。
寺社ともに常駐する方はおらず、氏子さんたちでこの環境を守っているとのこと。
ちょうど管理にいらっしゃった方が色々教えてくださいました。
境内の裏手から入り八坂神社と阿弥陀堂をお参りしその後、鳥居の方へ歩みを進めると、鳥居越しに広がるのは湯口集落の景色。
眼下に広がる風景に思わず息を飲みました。
見渡す限り広がる水田はまだ水が張られたばかりで水面がキラキラと太陽の光を反射しています。
そして所々に小島のように浮かんで見えるのは防風林に囲まれた民家。
それらには新しい家もありましたが、ここから見える光景は100年前のそれと、そう大きくは変わりないかもしれません。
今日もまたお寺の鐘が「ゴーン」と鳴りました。
前日から続いて三回目の鐘の音、間違いなく「ようこそ」のサインです。
(実際は夫が鐘をついていたようです・・・)
観音山からの美しい景色を目に焼き付け、名残惜しみながらも今度は花巻市街へ向かいます。
花巻神社の美しい御朱印
車で10分ほどで花巻市街地に入ります。
次の目的地は花巻神社。
あの世界の大谷翔平も、宮沢賢治も参拝したであろう花巻神社。
最近は手水に美しいお花を浮かべる神社が数多ある中、おそらくこれは自然と散った桜の花びらがここに浮かんでいるものでしょう。
淡いピンク色が水面を彩り、優しい雰囲気を醸し出しています。
こちらの境内も新緑が眩しく光が溢れていました。
とにかく優しい雰囲気の漂う神社です。
花巻神社では見開きの御朱印をいただきました。
優しく、気品を感じる美しい御朱印は、書き置きではなく、その場で御朱印帳に書いてくださいました。
これまでも様々な神社で御朱印をいただいてきましたが、こちら花巻神社の御朱印は神社の中で1番のお気に入りと言っても過言ではないくらい、開いた瞬間の感動が大きい御朱印でした。
男性の神主さんが書いてくださいましたが、女性性を感じさせるしなやかな筆の運びになんとも心まで柔らかくなるようです。
境内全体から漂う優しい空気そのものが御朱印にも凝縮されています。
某流行病を反映して(?)書き置きのところが増えてしましたが、理解しつつもなんとも物足りない気持ちになるもので、やはり御朱印はその場で書いていただけることが嬉しいし、一期一会を感じる直書きには感動もひとしおです。
ライフワークとして
現時点ではまだまだ情報に乏しい母方祖母系統のファミリーヒストリーも、今回の旅でほんの少し動き出した感がありました。
今後、もっと深く掘り下げられることもあるかもしれません。
ルーツ探しは何かのきっかけで突然情報が飛び込んできて、不思議なくらいクルクルと進展し出すこともあるのです。今回の菊池市蔵の像のように。
加速する時期、凪の時期を繰り返しながら、ライフワークとしてこれからものんびりルーツ探しを続けていきたいところです。
おまけ
岩手の春を堪能し、大満足のルーツ旅となりました。
あなたにもきっとある大切なファミリーヒストリー。
ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました!
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