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~読むアロマ~「海街diary」吉田秋生
物語の世界観を香り(精油)で表現する「読むアロマ」。「読むアロマ」は、思わず手に取ってしまう美しい装丁のように、イメージを香りでデザインしたもの。物語と、精油が持つ香りや働き、様々なエピソードをつなげて、オリジナルのアロマブレンドを作ります。
新旧、ジャンル問わず、好きな物語、気になる話をランダムにピックアップして、作った香りのご紹介です。
こちらも大好きな鎌倉が舞台の物語。鎌倉ではおなじみの風景がたくさん出てきて街のどこかですずちゃんたちにバッタリ会いそうな気になります。
吉田作品といえば、「BANANA FISH」や「吉祥天女」「夜叉」などどこか影があり、ハードボイルドなイメージがあったのですが、このお話はいたって普通の日常が描かれていて逆に新鮮に感じたくらいです。
ほかの作品だと、苦しみをよぶ家族や血のつながりも、海街の世界では、やさしくて、お互いを思いやる関係にホロリとさせられます。
好きなエピソードはたくさんありますが、やっぱり一番は、すずが鎌倉行きを決めるところ。しっかりものの幸さんの「鎌倉にこない?」という突然の誘いに、「行きます!」と即答したすずちゃん。
後に、この時のすずの選択の理由があきらかになるのですが、それもまたせつなくて・・・
「トンビに注意」や「街で知り合いにバッタリ」などの鎌倉あるあるも満載。ロケ地巡礼ではありませんが、鎌倉ガイドブックとしても楽しめます。
<読むアロマ「海街diary」ブレンド>
・スパイクラベンダー
・イランイラン
・ローマンカモミール
・ベルガモット
・鎌倉森林ブレンド
今回のブレンドはズバリ主人公の4姉妹と鎌倉の香りで!
長女の幸はスパイクラベンダー
看護師で責任感が強い。妹たちの父と母の役割を引き受けてきたしっかり者。自分にできることとできないこと知っている人。
次女の佳乃はイランイラン
自由人のようで、周りがちゃんと見えている。自分の気持ちに正直。華やかな雰囲気の人。
三女の知佳はローマンカモミール
キーワードは「母」。自身の母親をあまり覚えておらず、みんなの中で一番に自分が母親になる。おおらかだけれど、受け身の人。愛する人が安心して帰れる場所になる。
末っ子のすずはベルガモット
賢い。子供のままでいられなかった子供時代を過ごし大人びている。自分の居場所をみつけて成長する。
そして、彼女たちを包み込み、大地としっかり結びつかせる鎌倉の木々の香りをプラスしました。
今回使用したのは、鎌倉の杉やヒノキから抽出したブレンドオイル。地元の人たちがボランティアで手入れしている山の間伐材を使用しています。鎌倉ロゼクールさんのオリジナルブレンドで、一瞬で鎌倉の山の空気が香ります!
鎌倉文華館鶴岡ミュージアムのショップでも購入できますので、八幡様にお参りの際は、ぜひお立ち寄りください。(入店にはミュージアムの入館料¥300がかかります)
鎌倉に暮らす人々と、それを受け止め育む自然の懐の深さに感謝の気持ちを。
そんな思いを込めたブレンドです。