7歳
1995年3月1日、私は7歳になった。4月に小学2年になったが、急に5月に香川県へ転校することが決まった。1学期の中途半端な時期であったため、休み時間に体育館で上級生とフィルムケースを使ってサッカーで遊び、授業の途中に当時の同級生と別れる、今思えば割と残酷な終わり方だった。住んでいた山形県から山形新幹線「つばさ」に乗り、埼玉県の当時祖父母が住んでいた家へ向かった。翌日、東京・羽田空港から飛行機に乗り、香川県に降り立った。これは、私が初めて西日本に足を踏み入れた時だった。学期途中の転入のため、今思えばケアが必要な形だった。転校してからは戸惑うことばかりだった。山形県の小学校は自由服だったのに、香川県の小学校は制服だった。半ズボンを穿くことは、あまり好きでなかったのかもしれない。ものさしという道具を初めて使い、わからないという意味の言葉である「わからん」を初めて聞いた。そのように環境が変わった中で、「魔法陣グルグル」の放送は9月まで続いた。冒険・夕社・魔法使いに興味を持つきっかけになった作品である。10月には、同じ毎週木曜日19時30分からの枠で、「怪盗セイント・テール」というアニメの放送が始まった。原作は少女漫画だったが、怪盗が毎週夜に動く姿にはドキドキした。尚、前作と同様、朝日放送が制作に関わっていた。
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