小説・成熟までの呟き 43歳・2

題名:「43歳・2」
 2033年秋、美穂が暮らす大尾島で芸術祭が開催された。国際的には少し知名度のある大尾島の、一層の地域振興を図るという狙いがあり何年か1度開催される。島の各地には作品が登場し、周りの自然の一体となった風景が独創的な雰囲気をつくりだす。芸術祭に合わせて、いろいろな国の人々が来島した。美穂達が運営する農園のカフェにも、いろいろな言語が飛び交った。美穂達はジェスチャーで対応した。「島がこの芸術祭で注目されて、私達のオリーブを一層知ってもらう機会になれば」と思った。この芸術祭の魅力は海全体が会場で、それぞれの島に船で渡ることも楽しみである。

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