イライラ感情をコントロールするために ①
仕事や日常の生活において「思い通りにならない」「イライラする」という事は少なくないと思います。しかしそれらに振り回されていると、それが原因で仕事や人間関係のトラブルにつながることが有ります。出来ればそのような「イライラ」は減らしていきたいものです。
ところで人は何故、他人に対して、怒ったり、イライラしたりするのでしょうか。同じ出来事でも怒る人と怒らない人がいます。
という事は、そのような感情は、自分自身の受け取り方や考え方の習慣に原因があると言えるでしょう。
ではどのように考えれば、そのようなイライラするような怒りの感情をコントロールできるのでしょうか?それにはいくつかの考え方のコツが有ります。
① 自力と他力の違いを理解する
自分の感情をうまくコントロールには、「自力」と「他力」の違いを明確にする必要があります。例えば、ドーナツの穴を自分とした場合、ドーナツが「自力」です。そしてドーナツの外が「他力」です。
ドーナツ(「自力」の輪)に含まれるのは、自分の行動や考え方など、自分自身に関する事です。
また、「他力」と呼ばれるものは、他人の事や過去の出来事などです。例えば、他人の行動は制御できませんし、過去の失敗をいくら悔やんでも、それを無かった事にはできません。
今の自分にはどうしようもないことに心を振り回されるより、自分が出来る範囲の「自力」に集中するべきでしょう。
② 人により「心の許容範囲」が違う
この許容範囲とは、「信念」のようなもので「こうあるべき」「こうでなければならない」という考えで、人により異なります。
例えば、「上司のいう事は絶対だ」という信念のある人に、年下の部下から「これやっといてもらえませんか」と言われたら、ムっとされますが、「仕事は横の連携が大切」という信念の人だったら、軽い返事で簡単に引き受けるでしょう。
このように「絶対に○○であるべき」の範囲が狭ければ狭いほど、心の枠は狭くなる。逆に心の枠を広げるには、自分自身の考え方を変える必要がある。
心の枠が狭い人は特定の分野にだけ「完璧主義」の傾向があり、自分の枠から少しでも外れると「ありえない!」とイライラする。
また、厄介なのは、勝手に妄想を膨らませて、「こういう行動をとるという事は、きっとやる気がないに違いない」とか「もっとひどいことを考えているに違いない」と勝手にあたかも本当のことのように思い込むこともあります。
人はイライラすると相手の事を「悪意を持った敵」とみなす傾向があります。たまには「また面白いことが起こったな!」とまずは許し、受け入れるように努力することも必要でしょう。
次号へ続く