本棚:『俺、猫だけど夏目さんを探しています。』
タイトルにある通り、主人公は猫。一度は人間に飼われたこともあるけれど、今はれっきとした野良猫。柄は黒。そんな俺が餌やり当番の夏目さん(女性)を探し行く理由とは?
タイトルを見て、0655の「おれ、ねこ」を思わず口ずさんでしまいましたが、この「おれ、ねこ」のイメージに近い猫像と思います。猫と会話できないので、本当のところはわからないですけど、なんとなくこう思っていそうだなぁと。こちらの都合のいいように解釈してしまいますけど、そして猫グッズなど、猫にメロメロにされているように思いますけど、人間が猫(犬などの他のペットも)を振り回してしまっているところもあるのも事実かなと。
本書でおもしろいな~と思ったのが、夏目さん結婚されるのですけど、それにともない「夏目さん」から「元夏目さん」と呼び名が変わります。一方、夏目さん、もとい、元夏目さんの旦那さんのことは「使い魔の男」と呼んでおり、名前はずっと分からないまま。まぁ、猫目線なので。いや、でも、「夏目さん」を「元夏目さん」に変えるところは律義というか、猫らしくないというか、なぜわかる?というか。まぁ、猫目線なので。
笑えるところ、ほっこりするところ、きゅんとするところ、いい感じで織り交ぜられており、猫好きにはよろしいかと思います。