マガジンのカバー画像

わたしの本棚

340
わたしの読書記録です。
運営しているクリエイター

#山口恵以子

本棚:『ふたごの餃子 ゆうれい居酒屋6』

新小岩のランドマーク、駅の南口にあるルミエール商店街。そのルミエール商店街の中ほどを一本裏に入った狭い通りにある居酒屋「米屋」。図らずも米屋に訪れた悩みを抱えるお客さんが、女将に救われ、後日お礼を言いに訪れると、米屋はなく、隣にあった焼き鳥屋で尋ねると、米屋は30年以上前に閉店したと教えられて…。というお決まりのパターンがあるのですが、第一話と第五話はいつもとちょっと違って、思わずニヤリとしてしまいました。 シリーズ第6弾なので、もう、このお決まりのパターンに安心感がありま

本棚:『婚活食堂12』

「食堂のおばちゃん」シリーズ、「ゆうれい居酒屋」シリーズとともに追いかけているシリーズです。「婚活食堂」と「食堂のおばちゃん」は、時事ネタもあり、登場人物たちと同じ時代を生きているように感じられます。 本書では、SNSでのなりすまし詐欺の話がちょっと出てきます。もちろん騙す犯人が悪いのですけど、騙される方も「なんでかなぁ…」というふうにも思うわけで。登場人物の一人も同じように思うのですが、相談できる人がいなかったのではないか、と気付きます。まぁ、相談する相手を間違えると、も

本棚:『幸せのカツサンド 食堂のおばちゃん16』

予告通り「婚活食堂」シリーズの恵と真行寺が登場して、ニヤリとしました。まぁ、同じ時代の話なわけですから、行き来があってもおかしくはないのですが、やはり嬉しいです。同じ時代というか、そもそも現在進行形なわけで、そういうお店が実際にあるのかしらと行ってみたくなります。 ほとんど外食しないからわからないけれど、常連ともなれば、ただ美味しいものを食べるだけでなく、店員さんはもちろん客同士での会話など、楽しいんだろうなぁ。 ところで最近は巣鴨地蔵通り商店街に訪れる若者が増えているとの

本棚:『婚活食堂11』

『ゆうれい居酒屋5』につづいての山口恵以子さんの作品2連続。この2作品のほかに「食堂のおばちゃん」シリーズも読んでおり、『食堂のおばちゃん16』では、本シリーズの恵と真行寺が登場するとのことで、こちらも楽しみです。「ゆうれい居酒屋」は昭和から平成のはざまぐらいですが、「婚活食堂」と「食堂のおばちゃん」はほぼリアルタイムで物語が進行しています。 リアルタイムといいつつ、私が読むタイミングは少し遅れているので、本作品の場合は2024年の2月から5月ぐらい。連日の暑さに夏バテ気味の

本棚:『枝豆とたずね人 ゆうれい居酒屋5』

あっという間にシリーズ第5弾。今回は「食堂のおばちゃん」シリーズの登場人物のことが、ちょこっと会話に出てきて、思わずニヤリとしてしまいました。舞台は新小岩でして、読むたびに南口にあるというルミエール商店街に行ってみたいなと思います。ちょうど来月末に新小岩に行く用事ができまして、ついでに寄ってみようと楽しみです。 「ゆうれい居酒屋」というのは、つい数日前に行った居酒屋「米屋」に再び訪れようとすると、両隣の店はあるものの、「米屋」はなく、隣の焼き鳥屋に聞いてみると、その店は30

本棚:『おむすび縁結び 食堂のおばちゃん15』

長寿シリーズとなってきました「食堂のおばちゃん」シリーズ。今回は結婚式など、おめでたい話がちらほらある中で、霊能者も出てきて、大丈夫かしら?と心配するものの、裏切らない安心・安定感。 「へぇ~」っと思ったのは、女性の変化は7の倍数の年に起こるとのこと。つい最近の7の倍数の年を思い起こしてみると…。体質の変化というのか、中年になったんだなぁと実感したというか。次の7の倍数の年は、どんなことが起こるのやら。逆に、次の7の倍数の年までは、大きな変化はないと安心していいのかなぁ。

本棚:『昭和の焼きめし 食堂のおばちゃん14』

着々と続いている「食堂のおばちゃん」シリーズ。5話収録されているうち、本書のタイトルとなっているのは第三話ですが、第五話のコロッケが無性に食べたくなりました。 コロッケといえばコロ助(?)ではありますが、私にとってのコロッケの思い出は大学に入学したばかりの頃。一人暮らしのアパートへの引っ越しは、母が一緒だったのですが、引っ越したばかりで、あまりモノがない状態。食事は、ご飯は炊飯器で炊いたものの、おかずは近くのスーパーで買ったお惣菜。そのスーパーで、コロッケ1個 数十円で売って

本棚:『とり天で喝! ゆうれい居酒屋4』

本シリーズの舞台はJR新小岩駅の南口に広がるルミエール商店街の中ほどの一本隣の路地裏にある居酒屋「米屋」。読むたびに、新小岩って住みやすいところなんだな、今度、引っ越すなら新小岩かなぁなんて考えてしまいます。 お話の流れはお決まりで、ご常連以外にやって来たお客はたいてい、本当は違う店に行きたかったのだけれど、あいにく満席で仕方なく入ったのが米屋。しかし、想定外の料理のおいしさに心の鎧が脱げ、いつの間にか悩みなどを打ち明けており、女将さんに救われて、後日、お礼に米屋を訪ねるも見

本棚:『婚活食堂10』

気付けばあっという間に「婚活食堂」シリーズも10作目。なんと3巻までは中国で翻訳出版されており、近々イタリアでも翻訳出版されると書いてあります。ちなみに本書では「食堂のおばちゃん」シリーズの「はじめ食堂」と、「ゆうれい居酒屋」シリーズの登場人物も出てきて、思わずニヤリ。 本作で気になったというか、言われてみれば確かに!と思ったのが、芸人と言えばテレビで見る人しか知らないなと。せっかく東京にいる今こそ、浅草演芸ホールとか行ってみるのもいいかもしれないなと。以前、友人と歌舞伎を観

本棚:『写真館とコロッケ』

「ゆうれい居酒屋」シリーズ第3弾。あとがきによると、今年からは6月と12月に新作が出るようになったとのこと。「食堂のおばちゃん」シリーズ、「婚活食堂」シリーズに続き、こちらも長寿となるといいなぁ。それぞれ、お店のある場所は違っていまして、私はいずれも馴染みがない場所ではありますが、作品のおかげで勝手に身近に感じています。ちなみに本書の舞台は新小岩。新しい駅ビルと昔からのランドマークであるルミエール商店街に行って見ようかな。 「ゆうれい居酒屋」とありますけれど、怖くはなくて、む

本棚:『婚活食堂9』

四谷のしんみち通りにある おでん屋「めぐみ食堂」。舞台のスタートは5月と、おでんには不利な季節ではありますが、いろいろと季節のものを取り揃えています。そして、今回は女将の恵さんにも良縁が…? 友人がお茶を習っており、素敵だな~と思ったものの、思うだけで終わっていましたが、お茶を習うのもいいかもしれないなと本書を読んで思いました。たとえ習わなくとも、作法を知らなくとも、日頃から、ゆったりお茶を味わう時間があればいいなと。「ていねいに」と思いつつも、時間に余裕がなかったり、疲れ

本棚:『バナナケーキの幸福』

母・茜と娘・七のお店、アカナナ洋菓子店の二枚看板は、バナナケーキとダークフルーツケーキ。喫茶店への卸からスタートした店は幸運にも恵まれて、順調に大きくなったものの、二人がお店を始めたきっかけは、突然、茜に言い渡された夫からの離婚…。 休みの日にはケーキを焼いてくれるようなお母さんに憧れたものですが、自分だったら、やっぱり面倒だなと思ってしまうので、母のことをとやかく言えないですね。母曰く、昔は作ったこともあるらしいけれど、父があまり好きではなかったようで、作らなくなったとの

本棚:『初夏の春巻 食堂のおばちゃん13』

今回は「婚活食堂」だけでなく「ゆうれい居酒屋」とリンクするところもあり、思わずニヤリとしてしまいました。終わりの方は、「はじめ食堂」で出会ったわけではないけれど、結婚が決まったのが2組あり、「婚活食堂」みたいだなぁ、なんて思いました。 これまで「はじめ食堂」は消費税導入時も、その後の3回の税率アップにも定価を上げなかったのですが、ここ最近の物価高のため、値上げに踏み切ります。 記憶に新しいのは8%→10%の消費税アップですが、このとき、社員食堂の値段も上がったので、食費上がる

本棚:『スパイシーな鯛 ゆうれい居酒屋2』

山口恵以子さんの本。「ゆうれい居酒屋」もシリーズ化されたとのことで、嬉しいです。途中、「婚活食堂」シリーズと少しリンクするところもありまして、読者には嬉しい計らいと思います。 「ゆうれい」とあるけれど、怖くはなくて、むしろほんわかします。子どもの頃は「ゆうれい」なんて怖かったけど、年を重ねるにつれ、ゆうれいでも会えたら…と思う人が増えてきて、それはそれでいい人に出会えているということでもあるのでしょう。夢の中ではたまに亡き祖父が健在だったり、自分もまだ学生だったりして、たいし