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本棚:『ふたごの餃子 ゆうれい居酒屋6』

新小岩のランドマーク、駅の南口にあるルミエール商店街。そのルミエール商店街の中ほどを一本裏に入った狭い通りにある居酒屋「米屋」。図らずも米屋に訪れた悩みを抱えるお客さんが、女将に救われ、後日お礼を言いに訪れると、米屋はなく、隣にあった焼き鳥屋で尋ねると、米屋は30年以上前に閉店したと教えられて…。というお決まりのパターンがあるのですが、第一話と第五話はいつもとちょっと違って、思わずニヤリとしてしまいました。

シリーズ第6弾なので、もう、このお決まりのパターンに安心感がありますが、はじめは『ゆうれい居酒屋』というタイトルに、「怖い話?イヤミス?それだったらちょっと…」と怖い話が苦手なので少し構えました。読んでみたら、全然そんなことなかったわけですが。
たまに夢の中で、もう10年以上前に亡くなった祖父が出てきて、それに対して、夢の中の私は全く違和感を感じていないのですが、米屋もそんな感じなのかなぁ、なんて思ったりしています。いかにもホラーなものは、今でも苦手ですが、夢の中でしか会えない人が少しずつ増えていく中、ゆうれいでもいいから会いたい人も増えていくんだろうなぁ。

宝石店での真珠のネックレスの興味深いエピソードが出てくるのですが、それは著者が宝石店に勤めていた時の実体験とのこと。真珠に限らず、その人に似あう色やデザインがあるというのは、なんとなくわかるものの、実体験として感じたことはなく…。でも、「一度、プロに全身トータルコーディネートしてもらいたい!」と思ったことを思い出しました。姿勢はときどき気を付けるのですが、身にまとうものでも、自分を素敵に、そしてそんな自分を楽しめたらいいな。


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