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華やかなランナーと価値観を並べなくてもいい

2/5(日)は、各地でレースが開催されて、関わりのあるお客様方々からご報告がありました。

このところ順調にトレーニングを積まれていて、10キロレースで優勝された方。

練習不足で不安な気持ちでスタートラインに立ったけど、あれよあれよと自己ベスト更新された方。

直前の故障で出場するか迷ったけど、何とか調整して初めてのハーフマラソンを完走した方。

外反母趾や貧血で悩んでいて、思い切ってパーソナルを受講してからトレーニングを見直してレースに挑み、手ごたえのある結果が得られた方。

4、5年前までは、1キロ走るのもやっとだけど、ハーフマラソンくらいは苦もなく完走できるようになった方。

等々…

この仕事をしているとつくづく思うのです。

「人それぞれに物語があるよな…」と。


個々の物語に正解も不正解もないし、成功と不成功という2者択一されるものでもない。

もちろん、サポートする側としては、優勝したと聞けばめちゃくちゃ嬉しいし、「自己ベスト更新しました!」と喜んで報告してもらえるとこの仕事をしていて良かったな…と感じるものです。

でも、今回優勝された方だって、故障で苦しんでいた時期もあったし、自己ベストを更新された方もそれまでの過程や日々の取り組みにおいて、葛藤してきた姿を知っています。


自分がこうなりたいと想い、勇気を持って一歩踏み出し、なりたい自分を信じて、日々もがきながら懸命に次の一歩を踏み出していく。

思い描いた結果が出ることはもちろん嬉しいことだけど、地道なプロセスそのものに価値があると思うんですね。

僕は。


また、レースに出場された方がおられる一方で、これまで順調そうに結果を出していたけど、ちょっとした歯車の狂いで心身の状態を崩して、ランニングから遠ざかった方もおられます。

そんな方にお伝えしたいです。

「決して自分を責めないで欲しい」

「あなたのこれまで歩んできた道を否定しないで欲しい」

今は、ランニングできなくても日々の生活を大切に過ごしていればいいし、また「走りたい!」と素直に思えたら走り出せばいい。


昨年の僕もまともに走れる状態の時期が少なく、心の持ちようが難しかったです。

「ランニングに振り回されるくらいならやめてしまえばいいんじゃないか?」

そう思うこともしばしばでしたが、それでも結局は走りたいと思う。

ランニングで得られること。

やり切った爽快感。

これまでにない自分の感覚に出会えること。

不快な感情も走ることで無になれること。

自分以外のランナーから勇気と元気をもらえること。

目には見えない内面的な欲を満たしてくれると知っているから。


記録を狙ったり、長い距離のレースの完走を目指したりして、夢中になって取り組むことがあってもいい。

それはそれでリスペクトされること。

でも、それだけに価値があるわけではない。

これからランニングしたいなと思っている方。

ランニングを始めてみたけど自分が思ったていたとは程遠いと感じている方。

自分なりの価値観の元で、うまくいかないことも受け入れながら、時には距離を置きながらも上手に付き合っていけばいいんですよ。

SNSなんか見ていると劣等感抱いちゃうかもしれないけど、ランニングは、速い人、成績を出す人の特権ではないし、速くなくたって得られることは無数にあるからね。

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