学力の経済学18)人生の成功で重要なのはテストの点数?しつけ?
数値では表れにくいため、成長や立ち位置が見えにくい非認知能力。でもこの非認知能力への投資は、子どもの成長にとって非常に重要なのです。
この記事を音声化したものです。内容を少々膨らませながら収録しております ↓
学力の経済学シリーズは第18回で最終回になります。最後に非認知能力の重要性についての記事をお送りします。これまでのシリーズで興味を持ってくださった方は「学力の経済学」の本もぜひ読んでみてください。僕の書いた記事は著者の中室さんの意図とずれている可能性があります。完全に僕のフィルターを通した記事だからです。
最後に非認知能力の重要性についてです。
子を持つご両親の多くは、お子さんの学力テストの結果に
一喜一憂しがちです。
点数や偏差値ではっきりと数字で表すことができ、
その変化もよくわかる学力は当然気になるものになりますよね。
一方、非認知能力は数値化が難しい上に、
子どもの将来の成功にとってどれだけ重要なものか
よく分かりません。
だから、きちんとしつけをすることよりも
テストで100点を取らせることの方が重要だと思いがちになります。
学力が重要ではないということが言いたいのではありません。
非認知能力への投資は、子どもの成長にとって非常に重要であることが多くの研究で示されています。
小さいうちに多くの投資をすべきです。
ここで言う投資は、お金をかけること以外に
「時間」をかけることも含まれております。
つまり子どもに時間を使うと言うことです。
詳しくは以下のブログをご覧ください ↓
非認知能力への投資が重要なのは、
人生のかなり長い期間にわたって、計り知れない価値を持つ
からです。
重要な非認知能力「自制心」について ↓
重要な非認知能力「やり抜く力(grit)」を鍛える ↓
さて、非認知能力の鍛え方はどうすれば良いのでしょうか。
最近では、非認知能力を鍛える手段として以下のものが有効であると言われています。
①部活動
②課外活動(サッカークラブなどの習い事)
③高校生が高齢者にコンピュータの使い方を教えるなどの社会奉仕活動
④アウトドア活動
①部活動、②課外活動はよく分かりますね。
勝利や入賞という目標を持って努力する日々があるからです。
また、好きなこと興味のあることというのもいいですね。
好きなことなら少々苦しいことでも続けられるからです。
ましてやライバルや仲間がいると最高です。
切磋琢磨してさらにやる気に火がつきます。
でもこれに熱中しすぎると心配になりますよね。
成績が落ちたから「部活(クラブなどの習い事)をやめなさい」
って言っちゃったことありませんか。
僕は、、、、、あります 反省
部活などをやめさせるもしくは休ませる以外の別の方法で
成績を上げさせることを一緒に考えなくてはいけません。
非認知能力の方が重要だからです。
その鍛える手段をとめないようにした方がいいのです。
振り返れば、僕は「部活をやめて、勉強しなさい」
って一度も両親に言われたことがありません。
もしくは記憶にありません。
だからこそ今、こうやって愉しく生き抜けていると思います。
③高校生が高齢者にコンヒュータの使い方を教えるなどは、
学校で学んだことを地域社会で問題解決のために生かすような教育
になります。
相手のことを考えたり、相手に合わせたりする必要があります。
小中高生が幼稚園生と交流するのも1つ。
お年寄りや障害のある方と交流するのもその1つに入ります。
このことは学校の中でプログラムしていく必要があります。
学校で行われているボランティア教育もこれに入っていきます。
こう言う時間は、勉強が遅れているからとか
運動会の練習が間に合わないからと言う理由で
削られることがあるのです。
そこを絶対やってはいけないのです。
また、子どもたちが大好きなお楽しみ会などのものもいいですね。
自分たちで企画をし、実行していく活動です。
今の学校の中で自分たちで企画して活動できるものって
非常に少ないです。
小学校でいえば、休み時間を除くと
係活動などの特別活動の時間くらいです。
大事にしなければいけないなと思います。
④アウトドア
はぜひやりたいですね。
私もめんどくさいのが好きではないのですが、
僕のできる範囲でのアウトドアをしています。
キャンプに行って、テントを立てて、
寝るだけ。
ご飯は外食。
朝はスーパーで買ったもの。
と〜ってもゆるいキャンプです。
でもね、すごくいいんです。
祖父母の家の屋上でテントを張ってキャンプしたこともあります。
部屋の中にテントをたてて、キャンプしたこともあります。
それぞれのできる範囲でのアウトドアでいいと思います。
必ずガッツリやる必要もないと思います。
とりあえずやることの方が重要です。
ガッツリやりたいなら「青少年の家」などの施設がオススメです。
地域によって違うと思うのですが、
指導員の方が指導してくださいます。
こういった学びもテストなどで止めないように
対策を子供と共に考えたいものです。
「学力の経済学」の著者で教育経済学者の中室氏も
以下のようなメッセージを発信しております。
目の前の定期試験で数点を上げるために、部活や生徒会、社会貢献活動をやめさせたりすることには慎重であるべきかもしれません。学力をわずかに上げるために、長い目でみて子どもたちを助けてくれるであろう「非認知能力」を培う貴重な機会を奪ってしまうことになりかねないからです。
深く心に刻みたいメッセージです。
長い期間、ご購読いただき、感謝しております。
読んでくださる方がいたおかげでここまで書けました。
「学力の経済学」シリーズはこれで終了となります。