学力の経済学①〜子供をご褒美で釣ってはいけないのか?〜
今回のブログは「学力の経済学」の本をもとに僕の経験も交えながらお伝えします。著者は中室牧子氏。教育経済学者。「子供たちの目がキラキラしていた」などの感覚よりもデータの方をもっとも信頼するのが教育経済学者(あたっているかな?)つまり科学的根拠(エビデンス)をもとに判断するってこと。1つの教育の成功例はあくまで、ある1ケースの成功事例であって、それを他のケースにあてはめても必ずしもうまくいくとは限らない。でもうまくいったケースをたくさん集めて、その集まりに共通する部分がある。こういった研究は海外の方が進んでいて、そのデータは海外にたくさんある。
このブログを音声化したものです ↓
from:ありのまま@9
今回は、「子供をご褒美で釣ってはいけないのか?」。
気になりますよね。
「100点取ったら、100円のあげるよ」
って僕も言われたことある。
勿体ぶらないで、先に結論から。
それは、、、
ご褒美で釣っても「良い」です。
ほ〜安心した。
僕もたくさんやったからね。
ちょっと待って、読み終えるの待って!
続きがある。
この後を読むとさらに効果が上がるよ。
どんな効果?
今回は学力でこの点を見ていくと、
学力が上がるという効果があるの。
もちろんエビデンスがある。
さて、どちらが良いでしょう。
1つ目は
「テストで良い点を取ればご褒美」
つまり、アウトプットにご褒美をあげる。
もう1つは
「本を1冊読んだらご褒美」
インプットにご褒美。
これについては、アメリカのハーバード大学、フライヤー教授の研究が
明確な結果を出している。
この教授は5つの都市で、ご褒美の因果効果を明らかにする実験を行った。
しかも3万6千人の子供が参加し、94億円を使って研究したんだって。
さて、どっちが効果があったと思いますか?
僕も考えてみました。
インプットにご褒美を与えると、子供たちは本を読んだり、
宿題をしたりするようになるでしょうが、
必ずしも成績がよくなるとは限らないと思う。
一方、アウトプット(良い点を取ったら)にご褒美を与えることは、
より直接的に成績をよくすることを目標にしているから、
直感的には、アウトプットの方が効果がありそう。
って思いました。
しかし、フライヤー教授の研究結果はなんと逆!
学力テストの結果が良くなったのは、インプット(本を読むなど)に
ご褒美を与えられた子供たちだったのです。
インプットの中でも「本を読むこと」にご褒美を与えられた子供たちの
学力上昇が顕著だったそう。
アウトプットにご褒美を用意された子たちは、
全く学力が上昇することはなかったそう。
どうしてそうなるかはパーツ②でお伝えしますね。
ここで分かったことは、インプットにご褒美を与えると
効果的ということです。
よく思い出してみると、その効果を使っているところあるよね。
例えば、学習塾。
1回の学習が終わったら、飴やお菓子をあげる(ご褒美)。
それが嬉しくて、休まず通う。
成績が上がる。
例えば、通信教育。
提出物(テストなど)を出したら、
シールが送られてきて、それが貯まると
景品に変えられる。
続けてくれるから、学力が上がるよね。
我が子も某通信教育をしていた。
提出物をせっせと出して、シールをため、
釣竿をゲット。
今でも使ってるよ、その釣竿。
この間、長男がふと昔の話をした。
「パパはご飯のとき、食べたらデザートをあげる」って言ってた。
これもインプットにご褒美だね。
さらにここから僕の工夫が!
1口食べるとデザートが長男に近づく。
食べれば食べただけ、近づいていく。
ね、ご褒美に近づいているのがわかるでしょ。
自分で言うのはなんだけど、すごく良い工夫だよね。
無意識にやっていたんだね。
とにかく、インプットにご褒美を!
今日は、これ覚えておこうね。