2022.09.17 Routine.
今日は、久しぶりにバイオリンを弾きました。
クリーナーでゆっくりしっかり楽器を綺麗にして、ぬるめの水道水をコップ一杯飲み干します。次に軽く指の体操をして、大きく息を吸って。
わたしにとって、この作業はとても大切です。自分でも信じられないのですが、弓の毛先を弦にのせた瞬間の一音が、わたしのその日の心を上手に現しているようで。
わたしですら自分の心を把握できていないのに、楽器にそれを見透かされているなんて、なんか悔しいのです。バッハは、「苦悩を通して、歓喜に至れ」と言ったそうですが、わたしにはまだ、その言葉の意味がよく分かりません。楽器への、小さな小さな抵抗。それが、この作業なのです。
今日のお客さんは、ベッドにいるぬいぐるみと、ベランダに干されたくつ下が複数。
音程のズレた練習曲に、聴衆は文句ひとつ言いません。