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【旅のTips vol.1】空港でのフィルムの扱い方を知ろう!

 「フィルムを持って海外旅行に行きたい!」と考えている方の多くに立ちはだかる問題のひとつとして、『空港でのフィルムの扱い方』があると思います。「“預け入れ荷物には入れちゃダメ!”って言うけど、本当なのかなあ」「手荷物検査では必ずハンドチェックしてもらった方が良いの?」「実際にどんな影響があるの?」などなど。これは海外旅行に限ったことではなく、国内を飛行機で移動する際にも当てはまることですが、言語の異なる他の国では、特に気を使いますよね。

 このことについて、フィルムカメラを持って色々な国を旅するわたくしありあも、最初の頃は本当にドキドキでした。色々な国をひとり旅するようになったいまでも気にしなければならないことのひとつではありますが、たくさんの空港を利用するにあたって、「なるほど、こうすれば良いのかあ」と少しずつ分かってきたこともあり、いまでは、「この空港はこうだな」とか「ここを気をつければ、うん、大丈夫!」と思えるようにまでなりました。“慣れ”というやつです。

 今回は、わたしが実際にフィルムを持って行って利用したことのある空港すべての情報を記しながら、わたし自身の備忘録も兼ねて、皆さまにお伝えしたいなあと思います。実際に現地の空港職員の方にお話も聞いておりますので、少しでも皆さまのお役に立てれば嬉しいです。あ、対応を間違ってしまい実際に失敗したフィルム写真もお見せしますよ〜!(泣)

 それでは、ありあの旅のTips vol.1、『空港でのフィルムの扱い方を知ろう!』のはじまりです。

1.そもそもどうして気をつけなきゃいけないの??

(1)手荷物・預け入れ荷物のX線検査によるフィルムの感光

 鉄道駅とは異なり、空港では、飛行機に乗る際には必ずX線検査による手荷物検査を受ける必要があります。預け入れ荷物に対しても、同様にX線検査が行われます。このX線検査の機械が、フィルムに悪影響を及ぼす要因となります。このことについては、航空会社やフィルムメーカーも注意喚起をしていることが多く、空港で働く職員の方も、フィルムとX線検査の関係については知っていることがほとんどです。一方で、注意すべきなのは、X線の強さは機械によって異なるため、空港によってその影響や職員の方の対応がまちまちであるということ。テロ対策のために強めのX線検査の機械を導入している空港もあり、機械はその時その時の各国の情勢によるため、数年前は大丈夫であっても、いまは強いX線検査の機械を導入してしまった、なんて可能性も・・・
 フィルムを愛する人々にとって、飛行機に乗るということは、ちょっと厄介なことだというわけです。

(2)実は空港に限った話ではない

 今回は、空港でのX線検査についてのみ言及しますが、これはなにも、空港に限った話ではありません。美術館やスタジアム、イベントの会場など、X線を用いた荷物検査が行われることは、多々あるからです。では、世界中のフィルム愛好家たちは、どうやってこの問題を解決しているのでしょう。そのやり方は人によって様々ですが、ひとつ確実に言えるのは、やはり、X線検査を回避できたらいいなあ、ということです。

2.ズバリ、わたしはこうしている!

 ここでは、実際にわたくしありあが空港でおこなっている対応をお話します。あくまでもわたしのやり方なので、これが正解かどうかは分かりませんが、お役に立てれば嬉しいです。

(1)空港に着いたら、預け入れ荷物にフィルムがないか確認してチェックインする

 まず基本的に、どの空港であっても、フィルムは預け入れ荷物ではなく手荷物にしましょう。これは複数の航空会社やフィルムメーカーも公式におっしゃっていることで、つまり、手荷物よりも預け入れ荷物に対して行われる検査のX線の方が強く、それがフィルムになんらかの影響を与えてしまう可能性が高いというわけです。
 わたしの場合、空港に着いてチェックインする前に、必ずベンチで荷物を開けて、全てのフィルムが手荷物に入っているかを確認しています。一度チェックインしてしまうと預け入れ荷物とはしばらく会えませんから、しっかりと確認しています(たまにやらかしちゃいますが・・・)。

(2)フィルムは透明で開けやすい袋に入れておく

 わたしが必ずやっていることのひとつなのですが、ジップロックなどの透明で開けやすい袋にすべてのフィルムをまとめて入れておきます。これは次のハンドチェックに関わることなのですが、いかに手荷物検査場の職員の方の機嫌を損ねないかを大事に考えていますので。透明で中身がはっきりと分かれば「うむ、これは安全なものじゃな!」となりますし、ひとつにまとめて袋が開けやすければ「これならハンドチェックに時間はかからないな!」となるかもしれませんから。もちろん、これはわたしの気持ちの問題なので、どこまで役に立っているのかは分かりませんが・・・(笑)

こんな感じで、「何も隠してないよ!」アピールをします。

(3)手荷物検査場で、ハンドチェックしてもらえるか聞いてみる

 あらかじめネットで調べてその空港のX線検査の機械が安全だと分かっていたとしても、ハンドチェックしていただくに越したことはありませんから、必ず、手荷物検査場にいる職員の方にハンドチェックをお願いしています。ネットの情報が古いと、X線検査の機械が変わっている可能性があります。特に北米地域やヨーロッパ諸国では、近年テロ対策として強いX線検査の機械を導入しているところもあるようですので、やはり、ハンドチェックしていただくことが理想です。
 手荷物検査場のほとんどの職員の方は英語を話せるでしょうから、“Could you check~”みたいな感じで聞いてみるのも良いですし、英語が苦手だという方は、あらかじめフィルムの入った袋に「ハンドチェックをしてほしい」旨英語で書いて職員の方に渡すのも良いと思います。

(4)ハンドチェックを断られることを覚悟する

 利用した空港では毎回「ハンドチェックをお願いします!」と言っているわたしですが、そうしてハンドチェックをしていただけた空港は、実はほとんどありません。理由は主に3つあって、ひとつ目は「この機械はフィルムを通しても大丈夫だから安心して」と言われるパターン、ふたつ目は、手荷物検査場に行列ができていて「忙しいから無理」と言われるパターン、みっつ目は、「フィルム?なんだそりゃ」とそもそもフィルムをX線検査に通すリスクを空港職員の方が理解していないパターンです。「この機械は大丈夫だよ!」と言われるパターンであればまだ安心できるのですが(実際断られる理由のほとんどがこれですが)、忙しさを理由に断られたりそもそも事情を理解していない職員の方ですと、もうどうしようもありません。不安にはなりますが、ハンドチェックを無理にお願いして粘った結果どこか薄暗い別室(テレビの見過ぎ?)に連れて行かれてしまうのも嫌ですから、おとなしく従います。

 この(1)〜(4)をしっかりとおこなってきたわたしは、今のところ、現像したフィルムに影響が出たことはほぼありません。実は1度だけ失敗いてしまったことがあったのですが、それはあとで説明しますね。ローマの悲劇と呼んでいます。
 次の章では、実際にわたしが利用したことのある空港すべての情報を記載します。

3-0.色々な空港の情報をお伝えする前に

 これから、わたしが実際にフィルムを持って行って利用したことのある空港すベての情報を記載します。注意していただきたいのは、空港によってX線検査の機械の種類が異なるのももちろんそうなのですが、職員の方の対応については、同じ空港であっても必ずしも同じわけではないということです。わたしが最も多く利用しているドイツのフランクフルト国際空港では、いつ利用しても基本的には同じ対応をしてくださっているのですが、ある時にはハンドチェックを断られたり、「X線検査通しても問題ないよ」と言われていたのに、ある時には「通さない方が良いよ」と言われてみたり。
 ですから、わたしがお伝えする情報は、あくまで参考程度に考えていただければ幸いです。

【情報の見方】
○○空港(日付)
・要注意度:最大星5つで表示(星が多いほど要注意)
・手荷物検査のX線:通しても問題ないかどうか記載します
・備考:空港職員の方とのやり取りやその他気をつけるべきことを記載します

3-1.ヨーロッパの空港の実例

(1)イタリア

①ローマ・フィウミチーノ国際空港(2024.07現在)
・要注意度:★★★★(星4つ)
・手荷物検査のX線:絶対に通してはダメです。必ず職員の方にフィルムがあることを伝えましょう。
・備考:「ハンドチェックお願いします。」と職員の方に伝えたら、なんと別なところに案内されました。え、なんで!?と思っていたら、フィルムチェック専用のX線検査の機械があるのだとか。よくみると、通常利用者が通すX線検査の機械に“No Film!”と大きく書いてあったのです。危ない危ない・・・職員の方も事情をよく知っている方でしたので、とてもスムーズに対応していただきました。
 ただ、この強いX線検査の機械は国際線の手荷物検査場のみに使用されているようで、国内便(シェンゲン協定内)であれば、X線検査に通しても問題ないとのことでした。

②ベネチア・マルコポーロ国際空港(2023.01現在)
・要注意度:★(星1つ)
・手荷物検査のX線:ISO800まで通しても問題なし(実体験)
・備考:ローマはあれほど危険なのに、同じイタリア国内でも空港によって違うのですね。この時、実はハンドチェックをお願いし忘れてしまってX線検査機械に通してしまったのですが、現像した写真に影響はありませんでした。

(2)ドイツ

①フランクフルト国際空港(2024.01現在)
・要注意度:★(星1つ)
・手荷物検査のX線:ISO400まで通しても問題なし(実体験)
・備考:留学のためたくさん利用している空港ですが、職員の方もとても優しくて、いつもハンドチェックをしてくださいます。機械に通したことも何度かありますが、現像した写真に影響はありませんでした。

②デュッセルドルフ国際空港(2023.04現在)
・要注意度:★(星1つ)
・手荷物検査のX線:ISO400まで通しても問題なし(実体験)
・備考:フランクフルトと同じ感じです。

③ミュンヘン国際空港(2022.09現在)
・要注意度:★(星1つ)
・手荷物検査のX線:ISO400まで通しても問題なし(実体験)
・備考:フランクフルト、デュッセルドルフと同じ感じです。ドイツはどの空港も同じ感じなので、嬉しいですね。

④ケルン・ボン空港(2023.10現在)
・要注意度:★(星1つ)
・手荷物検査のX線:ISO400まで通しても問題なし(実体験)
・備考:特になし

(3)フランス

①パリ シャルル・ド・ゴール国際空港(2022.10現在)
・要注意度:★★★(星3つ)
・手荷物検査のX線:ハンドチェックをお願いしましょう(実体験なし)
・備考:この空港ではハンドチェックをしていただいたことしかないので、実際にX線検査の機械にフィルムを通したことがありません。わたし個人としての情報がないのでなんとも言えませんが、ハンドチェックをお願いしたら快くOKしていただけたので、ハンドチェックをお願いしましょう。

②パリ・オルリー空港(2022.04現在)
・要注意度:★(星1つ)
・手荷物検査のX線:ISO400まで通しても問題なし(空港職員情報)
・備考:ハンドチェックをしていただけたので、特になしです。

③ニース コート・ダジュール空港(2022.04現在)
・要注意度:★(星1つ)
・手荷物のX線:ISO400まで通しても問題なし(空港職員情報)
・備考:ハンドチェックをしていただけたので、特になしです。

(4)イギリス

①ロンドン・ヒースロー空港(2022.04現在)
・要注意度:★★★(星3つ)
・手荷物検査のX線:ハンドチェックをお願いしましょう(空港職員情報)
・備考:この空港でX線検査の機械にフィルムを通したことがないので何とも言えませんが、職員の方曰く、この空港ではハンドチェックをお願いした方が良いとのこと。その職員の方が知らなかったというだけかもしれませんが、「影響が出るかも」とおっしゃっていました。ただ、この空港はいつも混雑していて、職員の方の対応もまちまちに感じられたので、必ずしもハンドチェックしていただけるとは限りませんが・・・

②ロンドン・シティ空港(2022.04現在)
・要注意度:★★(星2つ)
・手荷物検査のX線:通しても問題なし(空港職員情報)
・備考:ロンドン・ヒースロー空港と比べると落ち着いていてコンパクトな空港です。ハンドチェックも応じていただけましたが、職員の方曰く、X線検査の機械に通しても問題ないそうです。

③ロンドン セント・パンクロス駅(2022.04現在)
・要注意度:★(星1つ)
・手荷物検査のX線:ISO400まで通しても問題なし(実体験)
・備考:空港ではなく鉄道駅ですが、ロンドンからフランスやベルギーへユーロスター(新幹線みたいなの)に乗って行く場合、この駅でX線検査を受ける必要があります。実体験として、ISO400までのフィルムであれば、X線検査の機会を通しても現像した写真に影響はありませんでした。ハンドチェックをしていただけるかは、微妙です。わたしはお願いしたことがないのですが、なにせ職員の方がとっても忙しそうで・・・

(5)オランダ

①アムステルダム国際空港(2023.03現在)
・要注意度:★(星1つ)
・手荷物検査のX線:通しても問題なし(空港職員情報)
・備考:ハンドチェックをお願いしたら、「この機械は通しても安全だけど、気になるならチェックしてあげる」と、丁寧にハンドチェックをしていただきました。

(6)オーストリア

①ウィーン国際空港(2022.12現在)
・要注意度:★(星1つ)
・手荷物検査のX線:ISO800まで通しても問題なし(実体験)
・備考:ハンドチェックをお願いし忘れてしまったのですが、X線検査の機械に通しても、現像した写真に影響はありませんでした。

(7)マルタ

①マルタ国際空港(2024.03現在)
・要注意度:★(星1つ)
・手荷物検査のX線:ISO400まで通しても問題なし(実体験)
・備考:ハンドチェックをお願いしましたが、「通しても問題ない」と言われ、していただけませんでした。現像した写真に影響はありませんでした。

(8)スイス

①チューリヒ国際空港(2023.10現在)
・要注意度:★(星1つ)
・手荷物検査のX線:ISO400まで通しても問題なし(実体験)
・備考:ハンドチェックをお願いしましたが、「通しても問題ない」と言われ、していただけませんでした。現像した写真に影響はありませんでした。

3-2.アジアの空港の実例

(1)台湾

①桃園国際空港(2022.12現在)
・要注意度:★(星1つ)
・手荷物検査のX線検査:ISO800まで通しても問題なし(実体験)
・備考:ハンドチェックをお願いしましたが、「ISO400までなら通しても問題ない」と言われ、していただけませんでした。現像した写真に影響はありませんでした。

(2)韓国

①仁川国際空港(2024.07現在)
・要注意度:★(星1つ)
・手荷物検査のX線:ISO400まで通しても問題なし(実体験)
・備考:手荷物検査場で「フィルムが入っているのでハンドチェックをお願いできますか。」と聞いたところ、フィルムのISO感度を聞かれました。「最高で400です。」と伝えると、「じゃあ通しても大丈夫だよ、安心して。」と言ってX線検査に通されました。現像した写真に影響はありませんでした。ハンドチェックこそしていただけませんでしたが、職員さんがとても優しく対応してくださったので、安心でした。

(3)ベトナム

①ハノイ国際空港(2023.10現在)
・要注意度:★★(星2つ)
・手荷物検査のX線:ISO400まで通しても問題なし(実体験)
・備考:手荷物検査場でフィルムのハンドチェックをお願いしたところ、「いいから早くカゴに入れなさい」と言われ、特に何か言われることもなくハンドチェックはいただけませんでした。不安でしたが、行列ができていてハンドチェックをする余裕はなさそうでしたので、仕方ありません。現像した写真に影響はありませんでした。

(4)カタール

①ドーハ・ハマド国際空港(2024.03現在)
・要注意度:★(星1つ)
・手荷物検査のX線:ISO400まで通しても問題なし(実体験)
・備考:ハンドチェックをお願いしましたが、「通しても問題ない」と言われ、していただけませんでした。現像した写真に影響はありませんでした。

(5)トルコ

①イスタンブール国際空港(2023.01現在)
・要注意度:★(星1つ)
・手荷物検査のX線:ISO800まで通しても問題なし(実体験)
・備考:ハンドチェックをお願いしましたが、「通しても問題ない」と言われ、していただけませんでした。現像した写真に影響はありませんでした。

3-3.アフリカの空港の実例

(1)チュニジア

①チュニス・カルタゴ国際空港(2024.02現在)
・要注意度:★★★(星3つ)
・手荷物検査のX線:ISO400まで通しても問題なし(実体験)
・備考:この空港で注意する点は、空港の施設に入ってから飛行機に乗るまで、3回もX線検査があったことです。空港の入口、手荷物検査場へ向かう入口(ここでする意味あるのか・・・)、手荷物検査場。いずれもハンドチェックには応じていただけませんでしたが、現像した写真に影響はありませんでした(めちゃくちゃ不安でした)。

3-4.日本の空港の実例

(1)X線検査の機械もハンドチェックも問題なし!

 今まで利用したどの空港(新千歳空港、仙台空港、成田国際空港、羽田空港、関西国際空港、伊丹空港、神戸空港、高松空港)でも、X線検査の機械に通しても現像した写真に影響はありませんでした。ハンドチェックも断られたことはなく丁寧に対応していただけて、日本のサービスってやはりすごいなあと実感します。

4.成功と失敗の写真を見てみよう

(1)【成功例】8度のX線検査にも耐えた!(写真あり)

 2024年2月に地中海沿岸諸国をひとり旅した際は、本当にヒヤヒヤしました。カタールドーハを経由して北アフリカのチュニジアから始まり、イタリア、マルタと移動して日本に帰国したわけですが、この度では、なんと1度しかハンドチェックをしてもらえず(出国時の羽田空港のみ)、ひとつの旅の中でX線検査の機械を通すこと、その数なんと8回。「機械を通しても大丈夫だよ」と言われたり、「忙しいから」とハンドチェックをしていただけなかったり、理由はさまざまでした。15本くらいフィルムを持っていったので、現像した写真に影響が出たらどうしよう・・・とドキドキでしたが、結果的に、影響のある写真は1枚もありませんでした。びっくりです。
 8回ものX線検査を耐えて実際に現像した写真を、何枚かお見せします。

Kodak Portra 400
Kodak Portra 160
Kodak Portra 400
Kodak GOLD 200

(2)【失敗例】ローマの悲劇・・・(写真あり)

 2024年7月、北イタリアをひとり旅した時の出来事です。ローマ・フィウミチーノ国際空港の情報については、先(第3章)にも述べておりますが、この空港は要注意です。
 ローマ・フィウミチーノ国際空港のX線検査の機械はとても強く、なんと機械にも“No Film!”と書いてあります。フィルムを持っていると職員の方に伝えれば、フィルム専用のX線検査の機械のある場所へ連れていってもらえるので安心なのですが、わたしの不注意で、フィルム1本だけ別なバッグに入れていたことを忘れており、“No Film!”と書かれた強い方の機械に通してしまいました・・・帰国してからそのことに気づいたのですが、現像してみると、やっぱりその1本だけ、ちゃんとX線の影響が出ていました。X線の影響を受けるとこんな感じになるのかあと感心すると同時に、影響がなければ素敵な写真だったのになあと思うと、ショックです。といっても、これはわたしの責任であって、防ぐことはできたはずなので、とても悔しいですね。
 実際に影響を受けた写真を見てみましょう。いずれもKodak Portra 160で撮影したもので、どの写真も、一部が茶色がかっています。ISO感度160のと低感度のフィルムでも、こんなに影響があるなんて・・・(泣)

ショック・・・
ショック・・・!
しょーーーーっく!

5.まとめ

(1)最低でも、預け入れ荷物にフィルムを入れるのはやめよう

 何度も言いますが、やはり、フィルムは預け入れ荷物ではなく手荷物として持っておくことが良いでしょう。もちろん、預け入れ荷物に入れたら100%影響が出てしまうのかというと正直わかりませんが、航空会社もフィルムメーカーも、そして空港職員の方も「フィルムは預け入れ荷物ではなく手荷物で」と言っていますので、そうするに越したことはありません。

(2)X線検査の機械に通しても問題ない空港は多い、が・・・

 20を超える空港を利用してみて分かったことは、手荷物検査のX線の機械にフィルムを通してしまっても、ISO800くらいまでのフィルムであれば、実際には問題ないことが多い、ということです。ですから、「うわー、フィルムをX線検査の機械に通しちゃったー!」ということが起きても、直ちに慌てる必要はないと思います。しかし、ローマ・フィウミチーノ国際空港のように、がっつり写真に影響を与えてしまうようなX線検査の機械があることは確かですから、やはり、ハンドチェックをしてもらうことに越したことはありませんね。ローマの悲劇によって2日ほど眠れないくらいにはショックを受けましたので、皆さんはぜひ、わたしのような目には遭わないでくださいね・・・

(3)最後に

 皆さん、いかがでしたでしょうか。これからもわたしはひとり旅で色々な空港を利用すると思いますので、その度に、情報をアップデート出来たらいいなと考えています。皆さまからもぜひ「この空港はこんな感じだよ!」などの情報がありましたら、教えてくださいね。
 それではまた別の記事でお会いしましょう。

旅って、素敵ですよね

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