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几帳面じゃない人に鉄瓶は向いている
こんにちは!アーキロイドの福井です。
鉄瓶を造っている職人さんは、100年以上前からずっと囲炉裏に掛けっぱなしだし錆だって沸かした湯が透明であれば気にせず使っていると教えてもらってから使い始めた鉄瓶。「几帳面じゃない人に鉄瓶は向いている」という言葉に勇気づけられ使い始めた10年ほど前。
「外側が錆びてきてるな〜〜」と思いながらも、几帳面じゃない私は、毎日、鉄瓶フル稼働。どんどん光沢がなくなってきて、蓋や縁が錆びてきていた。
先日、アーキロイド 藤平さんと鉄瓶の外側の錆の話をしていたら、お手入れ用に「椿油」をいただいた。早速、椿油で磨いてみた。
(藤平さん、ありがとうございます〜!写真を撮っておけば良かった〜)
椿油をつけた歯ブラシで磨いた後に、乾いた布で拭いてみた。
赤錆が落ち着いて、鈍い光沢が戻ってきた。バタバタして鉄瓶を放置していた頃に空気中の湿気を吸ってできた赤錆も、今では愛おしい。どうやって育つかは、使い手それぞれ。
鉄瓶ができるまでのストーリーにドキドキする。
『取り憑かれてこそ、一人前。 職人は、挑戦者でなければ。』
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「イタリアとかだと、職人の地位って、高かったりするでしょう?
その意識が、この産地の人にはあんまりない。
鉄を溶かしてものを作るのが、あまりにも当たり前だから、
そのことに感謝するという感覚がないんでしょう。
普通にやっていると、日常になってしまって、
どこか麻痺していって、結果、失敗が多くなる。
『こんなもんでいいな』と思ってやった仕事は、
こんなもんになってしまうんです。
だから、実はそうじゃないんだと、伝えたいんですよね。
火を扱うことも含めて、すごい仕事なんだよと、皆に」
『福井典子の家』ーあたりまえを磨く滋味深い家ー
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