読書感想文(262)恩田陸『朝日のようにさわやかに』
はじめに
こんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。
今回は恩田陸さんの短編集ですが、『麦の海に沈む果実』の登場人物であるヨハンが出てくる「水晶の夜、翡翠の朝」が目当てで読みました。
今、理瀬シリーズに関する本を出版順に読んでいるので、ひとまずこの短編だけ読みました。
このnoteは他の短編も読んでから投稿するので、今書いている日よりも少し後に投稿することになりますが、忘れる前に「水晶の夜、翡翠の朝」の感想だけ書いておきます。
「水晶の夜、翡翠の朝」の感想
面白かったですが、大まかなストーリーは予想通りでした。
しかし、細かい部分は推理すら怠って読み進めてしまったので、へーそういうことだったのかーと後からわかりました。
こんな読み方をしていたら、城塚翡翠に怒られてしまいそうです。
内容についての感想としては、ヨハンも理瀬もうっかりし過ぎでは?ということです。
普段は冴えているのに、危うく命を失いかけるうっかりです。
まあ幸運にも生き延びるのが強者なのかもしれませんが……。
今回のお話を読んで、『麦の海に沈む果実』で塔から落ちた女子生徒を殺したのは本当にヨハンだったのかどうか?と思いを馳せました。答えはわかりませんが、違うような気もします。
なぜかというと、今回校長が「学園の平穏を乱す人間は消えてもらった方がありがたい」と言っていたからです。
彼女は校長が消えてほしいと思うほど、学園の平穏を乱していたと言えるのでしょうか?
この辺りも、次に読む時は注目してみたいです。
その他の感想文
全部を読み終えた印象としては、ホラー要素が強かったなぁということです。
「深夜の食欲」「卒業」と、「淋しいお城」もホラーと言えるでしょうか?
理瀬シリーズもちょっとホラーっぽい描写がよくある気がしますが、短編でホラーが中心となっているものは新鮮でした。
そもそもホラー小説をあまり読んだことがないので、読んでみたいなぁと思いました。
印象に残っているのは、「あなたと夜と音楽と」です。
こちらは「あとがき」によると、アガサ・クリスティ『ABC殺人事件』のオマージュとのことでした。アガサ・クリスティは今年沢山読みたいと思っているので、近いうちに読むかもしれません。
あとは「ご案内」というショートショート。これは読み終えてすぐに「なんちゅう話や」と思わずツッコんでしまいました。ショートショートと知る前(即ち読み終える前)から、なんとなく星新一っぽいなぁと感じていたので、やはり星新一は偉大です。
その他にも、別の長編へ繋がる短編もあったようなので、またそちらも手にとってみたいと思いました。
おわりに
そういえば、この本でちょうど今年50冊目になりました。
ひとまず第一目標を達成です。
このペースなら今年150冊は読めそうかな〜と思います。
とりあえず、第二目標である100冊を目指して、読んでいこうと思います。
ということで、最後まで読んでくださってありがとうございました。
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