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本の紹介「アニメ映画化『指輪物語 追補編』! ~ え 原作4ページだけ!? ~」
あけましておめでとうございます! 「Book Cover」会長・荒谷 朗です!
巳年でございます みなさま。ヘビは脱皮をよくするとゆーことから ” 再生の象徴 “ でもあるんだそうです。洋の東西でそーゆー考えがあるみたいですね。
そんな生まれ変わりの年、原作を生まれ変わらせたこの映画『ロード オブ ザ リング/ローハンの戦い』! が 2024.12.27(金) 公開しました!
ぼくの大好きな神山 健治監督でございます!!
『攻殻機動隊』とか! ファンタジーなら『精霊の守り人』とか! 知ってるでしょう!?
アニメといえどハリウッド大作に日本人が監督なんて、初めてじゃないの!?
20年前にアカデミー賞とりまくった実写版ロードオブザリング監督ピーター・ジャクソンさんが製作総指揮で、CG全盛時代に全編手描きアニメーションとゆー、ゼータク大作!
合戦シーンもあるだろうに…なんとゆーたいへんなことを!
『指輪物語』はホビットとよばれる小人族(60cm~120cmだとか)を主人公にいろんな種族が登場する名ファンタジーです。 今作ではその200年前に歴史をさかのぼり、人間族を主人公にした外伝映画なんだそうです。
そしてその原作が、『指輪物語 追補編』です。
やー…初めて知りましたね…『追補編』なんてあったんだなあ…。 短編集かとおもいきや、借りてみたら設定資料集でした。そしてびっくり。
なんと原作部分が4ページしかありません。 これを映画に!?
ファンのためだけの本ですが、『指輪物語』も壮大な世界観の一部でしかなかったんだと、そうだとわかる緻密で心おどるファンタジー歴史辞典です。
ちなみにぼくが八王子の中央図書館で借りたのは、1992年の新装版。2年前の2023年にはさらなる新装版がでてます。 2022年が日本・初刊行から50年、原本は今年で70年なんですって。
巻末に五十音順で用語集がのってるんですよ。これがね~べんり! ファンタジーって独自用語いっぱいだからたいへんなんですよね…(苦笑
さて、資料集とはいいましたが、物語調の歴史書になってるので、読み応えもバツグンでございます。予告編につかわれてる部分から紹介しましょう。
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「ある時、このような会議の一つに、フレカは大勢の家の子郎等を引き連れてやって来た。そしておのが息子ウルフの嫁にヘルムの娘をくれるようにいった。ヘルムはいった。『そちは前回ここに来た時よりもまたぐんと大きくなったな。だが脂肪がほとんどだろうて。』人々はこれを聞いて笑った。なぜならフレカは腹周りがたっぷりしていたからである。
ユーモアたっぷりですヘルム王。拒んで怒らせる見事な手法がさっぱりした文で書かれています。読みやすいんですよねえ。
いかにもやられ役なフレカさんはこれで激怒したあとヘルム王に殴りころされます。
「『さて、褐色人よ、』と、王はいった。『お前の相手は単身武器一つ持たぬこのヘルムだけだ。だがお前はもういろいろいいたいことをいった。今度は予が話す番だ。フレカよ、お前の愚かさも腹周りと同じだけ大きくなってきたな。お前は杖のことをいっておったが! ヘルムはな、自分に押しつけられたねじれた杖が気に入らなきゃ、折ってしまうまでだ。そら!』こういうと、かれは
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こぶしで強くフレカを打ったので、フレカは気を失って倒れ、すぐに息絶えた。
原作のまま…!
まさしく二つ名の所業の “ 槌手王ヘルム ”。 実写だったらマッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンさんにやってほしいシーン…!
歴史を語りながらも要所シーンをありありと活写するエキサイティングな構成。 読んだあとに予告編 見たんですが、このシーン見た!とおもったほど印象的でした。
さて原作ではこのあとフレカの息子・ウルフがやりかえしてくるわけですが、これを撃退するのが王の甥っこ・フレアラフとなってます。
映画の主人公であるヘルム王女・ヘラは上記 ↑ のシーンでちょろっと語られただけで名前もでません。
映画ではウルフと幼なじみらしいので、このふたりの関係性がオリジナルのものとしてストーリーが広がるようです。
日本版では小芝 風花さんがヘラ役。凛としながらかわいらしい感じですが、敵役ウルフは重低音ボイスの津田 健次郎さん。みなさんもどこかで聞いてるかもしれない、いかにもな悪役声であります。 シンプルな敵なのかも…(笑
現在 AmazonPrime でも「ロード オブ ザ リング」ドラマが第2シリーズまで配信中と新展開がつづいてます。
ぼくは20年前の映画でこの古典名作を知りました。映画にふれてみて知ったのは現在あふれるファンタジー作品の、そのオリジナルであること。 そして完成度が唯一であること。
じつは今回 初めて読んだんですが、手が出づらいややこしー設定づくしなのに、なんとも読みやすい…。キャラクターだけ見てもわかりやすいし魅力的。 今作のヘルム王はもともと人気キャラクターなんだそうです。そうでしょうともなあ。
近年ぼくはお金のこともあって、映画館でかぞえるぐらいしか観れてません。 今年はこの『ローハンの戦い』を映画初めにして、幸先いいスタート切りたいです! 配信だとすでに3つぐらい観ましたが…お正月なもので。 あ! それだから本のほう読めてないんだった! あした返却日だ!
それではみなさま、ことしもよろしくおねがいします! 会長・荒谷でした!
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