【港区、渋谷区】2・26事件関連
1936年(昭和11年)2月26日 昭和維新断行を企てたのちにいう2・26事件が起こる。
陸軍青年将校を首謀としたこの事件の詳しい内容はたくさんあるのでそちらにお任せして、2月26日の今日、地図で追ってみたいと思います。
陸軍の歩兵第1連隊(現在の六本木ミッドタウン周辺)、歩兵第3連隊(現在の国立新美術館周辺)を中心とした1500人あまりを指揮して、総理大臣や大臣を襲撃し、首相官邸、警視庁、内務大臣官邸、陸軍省、参謀本部等を占拠。
一方、海軍は事前に計画を知り、事件中は東京湾から皇居周辺にあったこれらの占拠された施設に戦艦の大砲で狙いをつけており、事件後は日本はより軍国主義への道へと進むことになったとNHKの放送でやっていました。
歩兵第1連隊があった跡の六本木ミッドタウン近辺の庭園
歩兵第3連隊跡の国立新美術館周辺
昭和初期の地図では戦時中に入っているため、白ヌキが多いので関東大震災前の地図です。青い〇から道路の写真を撮りました。
この二つの道を結ぶ道路は現在も昔のままの幅で残っています。
龍土町は明治期には文化人が多く集まるところで、昭和にはいると連隊の士官などでにぎわったそうです。
事件当時は雪が降っており連隊の兵士もこの道を行き来していたのだなと想像します。
最後に陸軍刑務所だった渋谷区役所の一角にある2.26事件の慰霊塔。
事件後、首謀者が処刑されました。
代々木公園である練兵場の訓練の銃声に合わせて処刑されたといわれています。
今から85年前にこういった大事件が起こった事は、当時の跡地からは想像もできません。
当時の世の中の主流だった考えは消え去り、さらにコロナで世の中の常識がガラッと変わり、その都度合わせて適応していくしかないんだなと感じました。
未来のことはさっぱりわからない。後知恵でわかるような気がするだけ。
だから当時の世の中を後世から批判することは難しいんじゃないかとは思います。