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新 松凡
2024年9月24日 08:48
ざらざらを舐めるのが仕事なもんで舐める絨毯を網戸を次女の習字バッグを◯◯ですかいえ、私、もう出るところなんでええ、そうですスイッチみたいなものです時空が歪むんです繊維の奥にあるんです土星の輪っかのその先の入り口につながる小さな入り口が光を匂いを音をすーっと引き連れてこの場所から出ていきます時間がここにあった時間がそうして誕生日になります
2024年9月18日 15:40
二日目のお休みは不安だ目をつぶって細く息を吐いてみたり鼻から息を抜いてみたりするけどおやつの食べ過ぎで寒いのに冷房の温度をあげる気力すらわかない救いは金魚が二匹水槽のなかで泳いでいることたまに猫が近くでのびをして膝に毛がふれること恐ろしいときには空気が汚れていて鴉はいつもより多く空を飛んでいる9月は、あたたかい空は、海との境目をさかさ
2024年9月9日 13:53
もう卵を産みつけるのはやめてほしいのにレモンの木の周りを飛んでいる息切れした犬のような夏はお終いですもう、秋なんです育たなくていいイチジクがのびのびになって木の幹もなんか太くなって冷房の効いた部屋で天津飯をたべてても夏は終わるんです当てずっぽうの言葉をちぎって投げたような夏が秋の足首を引っ掴んで井戸にひき摺り込もうとしています何も始まらないはずかしくな