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#7 『営業 野村證券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて』

こんにちは。在宅勤務で全く仕事にならん。今はビジネス本のインプットに時間を使っています。2冊目のレビューはこちらの本。同じ証券業の先輩が書く営業本はものすごく腑に落ちることが多く勉強になった。まとめる。

序章 日本の営業がアップデートすべきこと

営業といえば個人の裁量が大きく、センスでどうにかするものというイメージがあるが、そうではないということを言っている。

これからの営業は、手続きを「型」として明文化させ、その型をアップデートし、組織として共有・改善することでプレゼンスが高くなっていく。その際にPDCAを回すことが絶対的に大切だと強調している。成果を統計として残し考察を重ねるというマーケティング的な視点が必要になってくる。

第1章 営業をアップデートするために必要な力

①仮説思考力
常にゴールありきで物事を考え、仮説を立てる。間違っていたら修正し、新たな仮説を検証する。この思考の癖をつけることで、加速度的に成長することができる。

②因数分解力
「営業」という概念を細かく分けて、具体的にすべき行動に落とし込むまで深掘りする。質や量を切り口にすると良い。数字の目標を必ず因数分解することで、成果を出すためのプロセスを可視化することができる。

③確率論的思考法
営業は確立であるということを念頭に置く。各プロセスにおける可能性を%で可視化することで、課題がどこにあるのかが一目瞭然に。

④PDCAを回し続ける力
1.ゴールを定量化する
    ↓
2.現場とのギャップを洗い出す
    ↓
3.ギャップを埋める課題を考える
    ↓
4.課題を優先度付けして3つに絞る
    ↓
5.各課題をKPI化する
    ↓
6.KPIを達成する解決策を考える
    ↓
7.解決案を優先度付けする

第2章 マーケティングプロセス

①リスト選定・顧客の絞り込み
「いい顧客」に対して営業をかけることで成果がでる。そこで、「いい顧客」を因数分解し、諸要素に分けて対象先を絞り込む。この絞り込みはすなはち仮説となる。仮説を検証するポイントとしては、要素を小さい単位で検証していくことがある。

②情報収集とニーズの仮説構築
ありとあらゆる方法を用いて情報を集める。そこから課題につなげるための仮説を立てた上で次のステップへ移る。これをすることで、アポ獲得の可能性が高くなる。

③アプローチ
営業をかける相手は決裁者でないと意味がない。決定権がなく時間がかかるからだ。決裁者に直接アプローチをしようとしても、ブロックされるケースが多々ある。そこで著者は「受付突破を制するものは営業を制す」と述べている。受付突破の鍵は2点。1.相手と自分との関係性を感じてもらう 2.提案と相手のニーズとの関係性を感じてもらう とのこと。要は受付に対して、こいつは通した方が良いなと思わせることが大切。

④見込み顧客管理
優良ペンディング先を100件に絞り込み、短期・中期・長期 および商品別でグルーピングする。中長期のペンディングに対しては、For Youが感じられるような工夫した資料を定期的に送り、関係性を深めることが大切。

第3章 セールスプロセス

①面談(ニーズ喚起)
・顧客タイプを見極めた上で、戦略的雑談により信頼を得る
共通の話題を振ることで信頼を得る。そこからニーズに近いような話題を用いて次のステップにつなげる。

・用意してきた仮説によりニーズをぶつける
確実性の高い仮説からぶつけることで、信頼を壊さない

・動的な情報のヒアリングをする(具体的な解決案や将来像)
なりたい姿、現状、ギャップ、方法をヒアリング。

・ニーズの喚起
「〇〇かもしれませんね?」を使うことで、相手から内発的にニーズを引き出す。その際に大切な四要素は以下の通り。
⑴必然性:不安の喚起
⑵効用:メリット、欲望の喚起
⑶実現可能性:手軽さを提示
⑷緊急性:今やるべき意義を強調

・静的な情報(予算等)をヒアリング
ここはくれぐれも最初に聞いてはいけない。服屋に入ってすぐ予算を聞かれるとすぐ店を出たくなるという例えは確かにって感じ。

ニーズの喚起にもっていけさえすれば次の段階に進めるため、ここができていないうちは提案してはならない。

②プレゼン・検討
課題の復習から始めてニーズを温め直す(Why)

課題解決の先の大きな絵を見せる(What)

実行例を提示(When,Who,How)

③紹介
自分をブランディングし、次のお客様を紹介してもらう

第4章 営業として加速度的成長を果たすための思考と行動

この章で言いたいことは「継続は力なり」ということ。
人によって成長のスピードは様々で、仮説思考を取り入れたからといって即座に成果が出るわけがない。
定期的に思考を言語化し、自分の成長に関わる仕事を選んで取り組む。
成長した自分は、より高いハードルの仕事を任せられるため、加速度的に成長していくことができる。

第5章 強い営業組織のつくり方

マネージャーとして大切なことは、自分自身の仮説思考体験を部下に伝えていくことである。すなはち、自分が仮説思考を身に付けることができてなければ、型に基づいた経験値がないため、具体的な行動指導をすることができない。

自分の体験を下に教えるだけでなく、チームとしてその体験を共有することが大切。
そうすることで、仕事に対する意義を実感することができるため、結果としてチームに良い影響が与えられる。

指導の際は、各々に答えを出させることが大切。
因数分解の手順を手伝ってあげて、この要素を改善するためにはどんな行動をしたらいいのか、を各人に考えさせることで、主体的に仕事に取り組ませることができる。

以上が本書のまとめである。

自分を含め、営業というと、提案力つけたい!傾聴力はあるのに!
と考えてしまう人間が多いと思う。

むしろ、マーケティングからニーズの喚起までのプロセスが営業の成果を左右するという観点はかなり勉強になった。

前回のノートにも書いたけど、コロナ環境下がしばらく続くことを仮定すると、ますますマーケティングのプロセス、電話前の仕事が重要視される時代が来るんだな〜と思う。

もっと営業を数値化して、仮説思考を取り入れた仕事スタイルにしていかねば。

こういう本読むとやる気でるよね、頑張ろう。

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