その馬の名は、グラスワンダー
「これが新しい栗毛の怪物!勝ちタイムがなんとっ!
いっぷん!さんじゅう!さんびょう!ろぐぅ!」
何度も聞いたあの実況。
あの朝日杯から、早いものでもう23年が経ちました。
ですが、私はこの馬が「怪物」と呼ばれていた時代を知りません。
朝日杯後の骨折の知らせに、受けていたはずの絶望を体感していません。
より強い感動をもたらすことになったであろう、1年という勝利までの長い時の流れは、連続映像の中のたかだか数分間で消化されてしまいました。
だから私は、この馬の現役時代を語る