見出し画像

「彼」は相変わらず……どころかむしろ悪くなる一方だった話

 これの続きになりますが、周囲の人達もさすがにもう匙を投げ出す状態になってしまいました。マズイな。

 彼はこの職場でも長く派遣として働いている。同じ生産ラインで毎日同じような仕事を任せられてるがゆえ、そのラインにおける技量は高い。
 ただ問題が一つある。彼は、同じラインにいる他のメンバーとてんで反りが合わないのだ。
 合わないのは、春先の配置転換及び新規で入ってきた2名である。この二人同士は結構気が合っている。自分もその二人とコミュニケーションは取れているし、こうしてくださいといえば話は通じる。少なくとも彼らとギスギスしていないのは確かだ。
 ところが彼とその二人は、同じラインなのにほぼ会話が無い。ある程度の意思疎通が必要なのに、彼の方がそんな素振りすら見せないため、二人の方が「あいつは何なんだ?」と常にギスギスしているのだ。
(中略)
 それはともかく、自分は彼とも、そして後から入った二人ともまあ上手いことやり取りが出来ている。なので現状は、自分がその場にいないと彼と二人を繋ぐ部分が何一つ無いようなものだ。潤滑油といえば聴こえはいいが、ただの板挟みである。はっきりいって、やりづらい。
 彼の腕は確かだが、あの露骨な態度は目に余るし、何より繫ぎとして俺を利用するあたり、心から信頼できないと思えてしまうのは実に残念である。

 今日なんかは「彼」の拒絶っぷりが、本当に態度として露骨に出てましたね。本来なら昨日の段階で完了しているはずの確認作業が、朝来てみたら終わっていなかったというありさま。自分は午後から課内の別ラインを任されていたため「そっちは頼んだ」という状況だったのですが、そうだと知った時は思わず「はぁ?」と声すら出てしまいました。

 確認作業、といっても大した内容では無いんですよ。計量した原材料が間違っていないかどうか、タイマー設定は出来ているかというダブルチェックに過ぎません。現場作業における基本のキです。なのに「彼」はやらなかった。その現場には、先に挙げたあの二人もいました。いくら仕事の速度が遅いとはいえ、さすがに二人揃って無能ではありません。これこれこういうことだから、こういう確認をしてください、と言えば遅いなりにきちんとやってくれます。

 なのに「彼は」頼みもしなかったのです。これはイカンでしょ。

 さらに、その後「彼」は別に今日やらなくてもよい作業に手を付け始めたとか。実は今日やるべき作業はまだ残っていたのですが、誰に何を言うわけでもなくそっちの方を始めたため、結局やるべき作業は先の二人がどうにか片付けたとのこと。何でしょうね、本当にやっていることが露骨です。ここまで思考回路丸出しの行動が出来るとは、大したタマです。

 はっきりいって「彼」に対する心象は最悪です。本当に先の二人だけを無視する代わり、他の同僚には話しかけるし話も聞く点も困りもの。自分の中で敵味方の存在を作って、それに則って態度を変えてるようにしか見えませんね。それを眼の前でされてるこっちの身にもなってくれよ、ホントに。

 もし仮に
「荒間さんは俺の味方なんすか、どうなんですか!」
と言ってきたら、
「ああ、敵か味方かで態度変えるんだね」
としか。明日本当にそうなったりして。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集