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こ……これが……
今日から冬本番ということらしいので、寒さに体を慣らすために朝からふらふらとその辺を散歩してみることに。
家を出た瞬間の空気の質感が昨日までとはまったく違う。キリっとひきしまるようなキュッと毛穴が閉じるような。
そうそう。冬ってこんな感じだったよなあ。
なんて余裕をかましてみようとしても、外に全面に出ている顔面ががが。
どれだけ服を分厚くしても、体温を逃がさないようにコーディネートしても顔を冷気から守ることが出来ないのは何とかならないものか。と、寒い日に外に出る度に毎年考えている。
ホンネを言えば、目と鼻と口の部分が開いているあのマスクが欲しい。とかなり切実に思ってはいるものの、アレを被って外を歩く勇気はワタシにはない。
だから、それに代わる顔面を守るナニカが開発されることを心から待ち望んでいるのだけど、いつまでまっても開発されないところをみると、皆は顔面が冷え切ることに対してワタシほど抵抗感が無いのかなぁ。なんてことも考える。逆に考えると、ワタシの顔面の寒さ耐性が低すぎるということなのかなぁ。
と、まぁ、顔のことはひとまず置いといて。
寒い寒いと思いながらしばらく歩いているうちに、ワタシは首筋に異変を感じ始めた。
ん。
これは。
まさか。
そう。汗だ。
今までも散歩を初めて数分で汗が流れてくることはあったけど、外気に対して服の枚数が多かっただけだと思っていた。
だから、今日みたいに寒い日であれば、ポカポカすることはあったとしても汗をかくほどではないだろうと思っていたのに。
こ。
これが更年期ってやつか
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じっとりとかいた汗がダウンの襟元で湿気へと変貌を遂げているのを感じながらワタシはダウンジャケットの前をフルオープンにした。
ペラペラの長T越しに感じる冬の寒さが心地いい。
むしろ、はじめからこの格好で出てくれば良かったんじゃ…と一瞬考えたものの、その時、ワタシの頭の中に浮かんだのは季節感を感じさせない我が子の姿だった。
子はここ数年、外がどれだけ寒くても速乾の夏用Tシャツとハーフパンツ、そしてクロックスが定番ファッションなのである。
全然知らないおばあちゃんに「寒くないの?」と話しかけられるたびに、子の隣で
「服を買ってあげてないわけじゃないんですよ?」
と心の中で叫びながら愛想笑いをするのワタシ。なので、ある程度気温が低い時は「とりあえず、家を出る時だけでも長袖を羽織ってくれ。ワタシのために」とよくわからない頼み事をするまでがワンセット。
向こうは多分若さゆえに新陳代謝が活発で寒さを感じないのだろうし、ワタシは老いゆえに体内機能がバグって一気に体温が上昇して寒さを感じないどころか暑さを感じ取ってしまっているのだろうけど、なんか似てない?
思春期と更年期。
全く違うようでいて、実は色々と似ているんじゃないかなぁ?と思うことが多々あるけれど、本当は色々と似ているようで全く違うものであるというほうが正解なんだろうな。
なんてことを考える今日この頃だったりします。
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