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バニラヨーグルトとベイマックス
コッテリとした甘みともったりとした食感。そしてヨーグルト特有の酸っぱさをあまり感じない、お子様舌のワタシにも大満足の甘さ。ヨーグルト界の王!という風格は感じないけど、影の重鎮、裏番的立ち位置。表の顔は街一番の酒場のママ、しかしその実態は国を取り仕切る裏の大権力者。
みたいな。
そんな日本ルナのバニラヨーグルトが昔から大好きだ。
子どもの頃は、甘さが強いせいか、はたまたお値段的なものが原因なのかはわからないけど、そんなに頻繁に買ってもらえなかったこのバニラヨーグルト。
現在は、ある日、生協のカタログに6個パックが載っているのを見つけてからちょくちょく(企画されている週はほぼ毎週)買っているので、我が家の冷蔵庫の一角はバニラヨーグルトのための陣地として占領されている。ちなみにその横はヤクルトゾーン。乳酸菌のイモ洗い状態やー(←
そんなバニラヨーグルトにまつわるある日の出来事。
晩御飯もその後の片付けも終わり、お風呂のお湯を汲んでいる間、ふとワタシの小腹がバニラヨーグルトを呼んだような気がした。お腹いっぱい夕飯を食べたし、デザートにリンゴだって食べた。なのにどうして。
経験上、この時間帯に一度何かを口にしてしまうと次の日からやめられなくなってしまうことがわかっている。習慣化するのがニガテなワタシが即効で習慣化できる、数少ない項目のひとつがこれ
「夜間のオヤツ」
ちなみに他のものは「食後のアイス」や「お風呂上りのジュース」「飲酒後のポテチ」など。うっかり手を出してしまおうものなら、しばらく無意識に継続してしまう、かなり危険な行為である。どうしてワタシの習慣化スキルはこうもバランスが悪いのか…
これ以上ガタイを良くするわけにはいかない
ワタシは小腹ににらみを利かせ、冷蔵庫に後ろ髪をひかれつつリビングへと帰還した。
そしてその数分後。
気が付けば、ワタシは冷蔵庫の前でヤンキー座りをしながら、バニラヨーグルトを頬張っていた。ウマー
どうして冷蔵庫の前に座り込んでいたかというと、リビングから見えないようにするため。我が家の台所はカウンターキッチンだから、冷蔵庫の前で立って何かを食べている姿は、リビングから見れば「立ち食いしてますよ!」と猛アピールしているのと同じなのだ。
昔の記事にも書いたことがあるけど、ワタシはキッチンで隠れてコソコソとお菓子を食べるスキルを磨く修行中の身である。
バレずに完食するために、冷蔵庫の開閉はなるべく音がしないように左手をしっかりとそえて、パッキン部分を意識しながらゆっくりゆっくりと。スプーンを引き出しから出すときだって、小さな音すら立てないように細心の注意を払う。
よし、完璧だ。
蓋をゆっくりと開け、バニラヨーグルトにスッとスプーンを差し込む。キラキラと輝くバニラヨーグルトの表面にほぼ直角に突き刺さるスプーンはいつ見てもステキである。食品サンプルにしてテレビの前に飾っておきたいくらいスバラシイフォルムだとワタシは常々思っている。
そんな気持ちを抱えつつ、バニラヨーグルトを頬張る。美味しい。幸せとはこういうことを言うのだろうなぁ(←
いつもなら半分まではそのまま食べて、残り半分はぐるぐるとかきまぜてトロっとさせてから食べるところだけど、カチャカチャと音が鳴ってしまうとリビングにいる子にバレる可能性があるので今日は我慢。かきまぜずに硬いまま最後まで食べ進める。美味しい。美味しい。あー幸せ。
ついにバニラヨーグルトも最終章を迎え、容器に取り残された部分だけになってしまった。これも音を立てずにそーっとそーっとかき集め、口に運び込む。残った部分は特に味が濃いような気がする(絶対に気のせい)ので、最後の最後に至福の時を迎えられるのもバニラヨーグルトの素晴らしいところだと思う。
ゆっくりと音を立てずにバニラヨーグルトをかき集めていたはずなのに、いつの間にかカツっカツっと音が鳴っていたようで、リビングにいた子が突然こう言った。
「バニラヨーグルトを食べている音が聞こえる」
ピンポイントでバレる?!
冷蔵庫にはプッチンプリンだって入っていたのに。どうしてバニラヨーグルトだとバレてしまったのだろう。なにか特殊な能力でも持っているんだろうか…。
そうこうしているうちに、子が台所にやってきてしゃがんでいるワタシを覗き込んだ。
「やっぱりバニラヨーグルト食べてる~。子もバニラヨーグルトたーべよっと」
バニラヨーグルトの残機1。1番くじで言うならラストワン賞。明日のワタシのお楽しみが…そんなことを思いながら、子が冷蔵庫からバニラヨーグルトを出しているのを立ち上がりながら見ていると、家人がどこからともなくやってきた。
そして、バニラヨーグルトの空き容器を片手に持ちながら立っているワタシを見てポツリとこう言った。
「ベイマックス、もう大丈夫だよ」
(↑ ベイマックスの治療が終わり、箱に戻ってもらう時にかける言葉)
確かに白っぽい服を着てたけども。
(ΦωΦ) ダレガ ベイマックス ヤネン
そして、ワタシを一体どこに帰らそうとしとんねん。
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