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幕末・長州 松下村塾で出会った、維新志士の青春

松下村塾:吉田松陰の私塾。日本初の総理大臣・伊東博文や、高杉晋作らを輩出した。2015年、世界遺産に登録された。
松陰神社


実際に松下村塾を訪ねる前は、ガイドブックなどのイメージで、こじんまりした古い家がぽつんと建っている様子を想像していましたが、いざ到着すると、予想をはるかに超える広い敷地、立派な大鳥居に圧倒されました。松下村塾と同じ敷地に、松陰神社と歴史館があるので、ここを訪ねるだけでも吉田松陰について学べることが多いと思います。歴史館では、精巧な蝋人形で、松陰の人生の20場面が再現されており、見ていて面白かったです。

しかし一番胸を打たれたのは、やはり松下村塾の講義室でした。部屋の前に立っていると、討論を交わす塾生たちの上ずった声音が聞こえ、激しい熱気に飲み込まれるような感覚に陥りました。この小さな八畳間から、時代を変えるような大人物が何人も巣立ったのだと思うと、胸が熱くなりました。

松下村塾 講義室  

萩市は城下町としての景観を守るため、看板や店舗を茶色で統一するなど、徹底したブランド化がなされていました。どの道を歩いても、歴史的な街並みを楽しめます。
萩に行き、吉田松陰という人間の大きさ、志士を生み出した土地の誇りを実感できました。
一度訪ねただけでは堪能しきれないほど、魅力的な場所です。

この旅行がきっかけで、司馬遼太郎の『世に棲む日日』を読み始めました。前編は吉田松陰、後編は高杉晋作を描く作品です。本の背景は、司馬遼太郎記念館オリジナルの原稿用紙です。

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