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Now try to taper off alcohol
ゴルフのヨーロピアンツアー「オメガマスターズ」の取材で、スイスのCrans-Montana(クラン=モンタナ)に出かけていた。
お天気も良く、日中は30度近くまで気温が上がる。
標高が高いこともあって、ホテルのゲスト客の顔が皆、日に日に真っ黒になっていくのが面白かった。
風が強く、長袖を一応持っていくのだが、結局太陽光が強すぎて、上着を脱いだり着たりと忙しい。
見上げると、スイスアルプスにはすでに、たくさんの雪が積もっていた。
興味深かったのは、たぶん80代であろうと思われる夫婦が、朝早くから夕方遅くまで、ずっとお気に入りの選手と一緒に歩いていたこと。
本当にはつらつとして、幸せそう!
ワインのグラスを傾け、スナックをほおばってはニコニコと観戦しておられる。
周りを見渡すと、他の人もかなり飲んでいる。
ヨーロピアンマスターズは去年、コロナの影響で開催できなかった。その影響もあって、嬉しさは何倍にも膨れ上がっている。
よく考えると、自分も気づかないうちに、かなり飲んでしまっていた。
スポンサーもポルシェにオメガ、大型企業の名がずらりと並ぶ。
世の中不景気の中にあっても、ここだけはまるで、違う惑星のようだった。
💛
8月25日にはプロ・アマ戦が開催され、我が期待の川村昌弘選手は8時スタート。ハンデ2.4、7.7、12.2の3人のスイス人たちと緩やかにラウンドしているのを見学。
川村選手は「本番は練習のように、練習は本番のように」を地で行くような素晴らしい選手。本戦でも、ガクブルするような緊張が見られない。
やっぱりプロってすごいんだなと、そのメンタルの在り方を本当に見習いたいと思った。
もう一人注目していたのは、ドイツ人のカイマー選手。こちらの選手は、やや繊細過ぎるタイプだと思っている。
若くして亡くなった彼の母親は、ヒマワリが大好きだった。
そのため彼のファンたちは、ヒマワリのモチーフがあるポロシャツや洋服などを着て応援することで知られている。
プレーの合間も彼はギャラリーを結構気にして、観察している。集中しているけれど、周りを見渡す余裕もあるということか。
目に入るヒマワリを見て、まるで自身を鼓舞しているかのようにも見受けられた。
彼には非常に多くのドイツ人ファンが付く。ファーストラウンドでは、モリナーリ選手・ステンソン選手の多くのファンと合流、そこのフライトだけ、なんだかものすごい渦を巻いていた。
カイマー選手は現在結婚してもうすぐ子供が生まれるのだが、前の彼女と付き合っていた頃は、もうメンタルが大変だった。
練習ラウンドを早々と切り上げてクラブハウスへ直行。応援に来られなかったであろう彼女と長電話をしていたことでも知られていた。
今は奥さんがずっとラウンドを見守っているので、プレーも落ち着いてきている。
多くのスポーツ選手が若くして家庭を持つには、たぶんそういう理由があるのだろうと感じた。
強くて繊細、なんと人間的に魅力的なことか!
プロはマシーンではないのだ。
💛
プロ選手も、ただの人間なんだな(当たり前か)。スポーツを生業にする人は、才能だけでは食べてゆけない厳しさがある。
運とか、自分ではコントロールできないものも、たくさんある。
バンカーに入ったり池ポチャする球を見て、私たちはものすごく一喜一憂してしまう。
ゴルフって、ほんとうにまるで人生のようだ。
もし私があの老夫婦とおなじぐらいの年齢になったら、その時はじめて、やっと少しは落ち着いて観戦できるのかもね。
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