「雑談の種」をつくりたい。若手発信で社内ラジオをはじめてみた話
こんにちは!インナー広報の山下です。
アクアリングでは、昨年の7月から社内ラジオがスタートしました。この企画は入社2年目の杉浦なるみさんを筆頭に、有志で集まった新卒入社の1年目から4年目の7人で運営しています。今回インタビュアーを務める私自身も、社内ラジオ運営メンバーの一人です。
ラジオがスタートした背景から、若手メンバーが楽しみながらも真剣に体験作りをしていること、そして今後の展望について杉浦さんに語ってもらいました。
「今日、誰とも話してない...」新卒の目線で感じた不安
——まず、社内ラジオの企画はどういった経緯で生まれたのでしょうか?
2021年に開催された、社内へのミッション・バリュー浸透を目的としたアイデアコンペで賞を獲ったことが出発点です。インナー広報メンバーと音声メディアの話をしていて、社内ラジオの企画を出してみたところ、想定していた以上の反響や後押しをもらったので、有志で運営メンバーを集めて実験的に配信を開始しました。
最初は思いつきだったのですが、共感してくれる方がたくさんいたことで需要があると気づき、運営を始めました。
——コンペで入賞してから杉浦さんがすぐに運営メンバーを集めて走り出していたので、行動力がすごいなと思っていました。
ありがとうございます(笑)
賞をいただいたのはもちろんですが、旬の話題ほど鮮度が大事だと思っていて。普段の業務や目の前のタスクに追われていると話が流れてしまうことも多いので、早く動き出さないと!という気持ちでした。企画自体もいろんな人と喋ってアイデアをもらったこともあり、私が手を挙げた以上率先してやらねばみたいな使命感がありました。
——音声メディアの企画を考えた背景にはどのような考えがあったのでしょうか?
2年前に入社した直後からコロナの影響で在宅勤務が推奨されて、アクアリングとしてもオンラインのコミュニケーションに舵を切ったタイミングでした。そうした中だと雑談の機会が生まれにくく、特に自分は0からのスタートだったので、周りとの関係性の貯金がなかなかできないことに焦りを覚えるようになって。
在宅勤務が長期化する中で、自分と同じようにコミュニケーション不足を感じている人も意外と多いんじゃないかと思っていたんです。
ラジオ配信の準備自体が運営メンバーのカジュアルなコミュニケーションの場になりますし、配信することでアクアリングメンバー同士のコミュニケーションのきっかけ作りもできそうだと感じて、企画しましたね。
ラジオ配信のあらゆる過程を、雑談の種にする
——配信を始めて半年ほど経ちますが、ラジオの番組作りで工夫していることはありますか?
台本は作り込みすぎず必要最低限に留めて、パーソナリティ自身の言葉で話してもらうスタイルにしています。ただテーマ自体にフックがないと会話が弾まないので、テーマ決めは念入りに行います。
事前打ち合わせも雑談ベースで、パーソナリティ同士が思いつきで話しながら自然にテーマが決まっていくことが多いです。パーソナリティやゲストが普段関わりが少ないほど、いい化学反応が生まれるようで面白いアイデアが出てきますね。
私自身も、運営メンバーと企画を練っているときに「これ面白いんじゃない?」っていうアイデアが出た瞬間が一番楽しいです。もちろん配信中も楽しいですけど、タイムキーパーなど裏方としての緊張感があるので、準備段階は特に純粋に楽しめています。
——ゲストはどのように選んでいるのでしょう?
シンプルにパーソナリティが話してみたいと思う人を選んでいます。この話を聞いてみたいとか、あまりよく知らないから喋ってみたいという気持ちがあると話が弾むので。
また、中途入社の方は全社のオンラインミーティングでの紹介が多くなっていて、業務の中で関わりが少ないとなかなか覚えられないという声を聞いたことがあって。入社したての旬なメンバーを知ってもらう「新奇歓迎」の役割も果たせればと思っています。
——コーナー企画も始まりましたよね?
数回配信して慣れてきたこともあり、もう少し社内を巻き込んでいきたいと思ったタイミングで、社内メンバーをパーソナリティが取材する「〇〇さんのアンテナ」というコーナーを考えました。主にメンバーのハマっているものなど、その人のパーソナルな部分を掘り起こすことを目的にスタートしました。また、次の人を指名してもらって連動していく仕組みなので、月1のラジオならではの帯企画ができることも面白いと思っています。
——次の人を指名する仕掛けがメンバー同士繋がっていく感覚になれるし、その人の知らなかった一面が垣間見れて楽しい企画になりそうですね!
パーソナリティ自身も話を聞きに行くことで、その人と雑談のような時間が作れるので、配信以外のところでもコミュニケーションが生まれていることがいいなと思います。
前回の放送では取材対象のメンバーと3人でランチに行ったと聞きました。普段関わりが少ないメンバー同士が話すきっかけになっていることが感じられて何よりですし、この企画ならではなのかなと気付かされました。
運営メンバーが楽しみながら成長できる機会に
——若手メンバーが社内ラジオを運営することで、プラスになっていると感じることはありますか?
もともと、プレゼンテーションやコミュニケーションのスキルを若手の運営メンバーが学ぶ場にできるかもしれないという目論見がありました。
自分で話す内容を考えて全体に発信するという経験を積んでおくことは、業務の中でも活かしていけるのではと思っています。
他にも、インナー向けで自由度が高いラジオ運営でしかチャレンジできないことがあると思っています。例えば、新卒入社のエンジニアメンバーが積極的に配信環境を整備したり、生配信中にミキサーとして尽力してくれています。自ら手をあげてミキサー用のマニュアルを作ると言ってくれたことは嬉しかったですね。
普段の業務とは別軸だと思いますが、結果回り回って自分の強みになっていくように、各自がチャレンジしていきたいテーマを見つけてもらうことが理想です。
——こういったインナー向けの取り組みをしていく中で、会社全体のことを考える機会や、よりよくしていきたいという想いも生まれそうですね。
そうですね、気が付けば自分事として考えるようになっています。自分が主導で実際にラジオやイベントの運営をやってみて、先輩方の過去の苦労を知ることもありました。だからこそ他の人がインナー向けの企画や運営に取り組んでいたら、ちゃんと協力的したいと思えますね。
ラジオ運営もメンバーそれぞれが意思を持って、やりたいことができる状況が一番楽しいと思うので、各自の役割のようなものを自負してもらうことは今後必要になってくると思います。
"温度"を感じるコンテンツを目指して
——これまでの5回の配信を振り返って、反応はいかがですか?
初回の配信のとき、「前日ラジオが楽しみすぎて夢で見た」と東京で勤務するメンバーからコメントをもらって、そんなに楽しみにしてくれているんだと嬉しかったです(笑)
在宅勤務や遠方で勤務するメンバーからコメントをもらえると、双方向性のあるコミュニケーションの場にできている実感がありますね。
楽しんでもらえているだろうか?という不安な気持ちはいつも持っているので、リスナーのみなさんがコメントをリアルタイムで送ってくれると温度感が伝わってきてすごく嬉しいです。
——毎回配信前にアンケートやコメントを募集していることもあり、メンバーの声を拾い上げてキャッチボールできるのもラジオならではですよね。
そうですね、ラジオを聞くことでメンバー同士の会話の種ができていくように、社内で共通の話題を生み出すことができるのではないかと思っています。ただ、もう少し回数を重ねて社内でラジオを浸透させていく必要がありそうです。
——今後に活かせそうな気づきはありましたか?
最初は聞いてほしい気持ちでいっぱいでしたが、忙しくて聞けない人もいますし、1回ごとの視聴数はあまり気にせず、運営メンバーもリスナーも楽しめている状態にできるように、話す内容の濃さを大切にしていこうと思うようになりました。
成果を出さなきゃという気持ちもありましたが、どれくらいの人に響いてるかというのは数では示せないことだと思うので、「自分たちが楽しめてるか?温度感のある取り組みにできているか?」という振り返りが大事だなと感じています。
——最後に、今後の展望を教えてください。
聴いてみたくなるような告知の仕方や、聴きやすい環境づくりは今後も工夫していきたいです。
アンケートや台本を考える上で、「どういった質問だと答えやすいか?どう話したら聞きやすいか?」という自問自答も体験デザインの基礎に近いと思いますし、アクアリングのものづくりに還元していけると理想的ですよね。
また、ナレッジを活かす機会が別軸で持てるかもしれないとも思っています。音声メディアの需要はこれからも続くと思いますし、アクアリングの広報活動でも活かせるかもしれないですね。
インタビューを終えて
大切なのは運営メンバーもリスナーも楽しめている状態にすることだと話してくれた杉浦さん。
純粋に話してみたい人をゲストに選んだり、社内を巻き込んだ企画を増やしていきたいという話から杉浦さん自身も楽しみながら取り組む姿勢が伝わってきました。
まだまだ試行錯誤を続けている社内ラジオは、社内コミュニケーションの火付け役として今後もさらに面白くなっていきそうです。
杉浦さん、ありがとうございました!
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※撮影時のみマスクを外しています。