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ワクチンは人類を脅かす化学兵器?

未だワクチンが危険視される理由

毎年冬になると、インフルエンザが流行の話題に上がります。今年も例外ではなく、予防策としての「ワクチン摂取」が推奨されています。

しかし、未だワクチンに対して「副作用が怖い」「自然な免疫に頼る方がいい」といった懸念も根強いのが現状です。

ワクチンは体に入れるものである以上、「怖い」と感じる気持ちは理解できます。 誰しも不安を感じるものです。

今回は、そんなワクチンについての不安や誤解を取り上げ、なぜ誕生してその後の貢献について提供します。

ワクチンを受けるべきかどうかは個々に委ねられますが、冷静に判断できる助けになれば幸いです。

副作用はあるが、特別なものではない

ワクチンの副作用は大きく分けて「一般的な軽いもの」「中程度のもの」「稀に起こる重いもの」の3つに分類できます。それぞれについて詳しく見てみましょう。

1.一般的な副作用:軽い症状がほとんど


例: 注射部位の腫れや赤み、筋肉痛、軽い発熱、倦怠感、頭痛

発生頻度: ワクチン接種者の約50~80%に見られる一般的な反応です。

状況: これらの症状は数日以内に自然に治り、免疫が作られる過程で起こるものです。日常生活に支障をきたすことはほとんどありません。

2 中程度の副作用:稀に見られる反応

例: 高熱(38℃以上)、注射部位の大きな腫れ、強い倦怠感や体の痛み

発生頻度: ワクチン接種者の数%程度。

状況: 特に体調が悪いときや過去にアレルギー歴がある場合に起こりやすいですが、これも通常は数日以内に回復します。

3 重い副作用:非常に稀なケース

例: アナフィラキシー(重度のアレルギー反応)、ギラン・バレー症候群(非常に稀な神経疾患)

発生頻度
アナフィラキシー: 100万回接種で1~2例程度。

ギラン・バレー症候群: 年間で10万人に1人以下と非常に低いリスク。

状況: アナフィラキシーは接種後すぐに起こることが多いため、接種後15~30分程度は医療機関で経過観察を行います。適切な処置を受ければ、ほとんどの場合回復します。

4 リスクの捉え方:小麦粉反対運動

実際、副作用のリスクは日常生活に潜む危険と同程度、またはそれ以下と言えます。

たとえば、小麦粉やナッツでアレルギー反応を起こす人がいるように、ワクチンにも一部の人にはリスクがあります。しかし、それが全体の安全性を否定する理由にはなりません。

確かに、ワクチンには副作用のリスクがあります。でも、それは他のものでも同じこと。

たとえば、日常的に食べている小麦粉でも、重度のアレルギー反応を引き起こす人もいれば、ナッツや牛乳、卵も同じです。

これらはほとんどの人にとって安全で役立つものですが、一部の人には命を脅かす危険性もあります。

ワクチンもこれと似ています。ほとんどの人にとっては重症化を防ぐ大切な手段ですが、稀に副作用が出る場合があります。

ただ、これを理由に『小麦粉は危険だから食べるのをやめよう』とはならないし、実際に小麦粉反対なんて騒がれてないですよね?

ワクチンもそのメリットとリスクを天秤にかけて考えることが大切です。

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