アスペルガーがカウンセラーになったはなし
自分がおかしいってことは、ずっと前から気づいてた。
44歳のとき、自閉症スペクトラム障害アスペルガーと診断されたときは、ホッとした。
ドクターが言ってくれた。
「お仕事は心理カウンセラーなんですね。アスペルガーには天職です」
私もそう思いますといいながら、ヘラヘラと笑って診断書を受け取った。
帰りの車の中で、少し、泣いた。
あー、私、一生、これと付き合っていくんだって思ったら
ちょっと泣けた。
ちょっと泣いたけど、ピノの箱のやつを買って帰ろうと思ったら、ちょっと元気になった。
話すと長くなるので、ダイジェストでお送りします。
私の人生、遠回りしてばっかりで、親とも折り合いが悪かったし、自分でもなんか頭が悪い生き方してんなーとは思っていたけど、要領が悪いなりに20代まではなんとか生きていて。
本格的に、あたしってやばいかも、と思ったのはひとりめの赤さんを産んだとき。
んもう、育児でいきなりどん底。そんなん聞いてないよの連打。
発達障害が育児をするとどうなるか、その地獄はまたおいおい話すとして。
で、10年間のヒキコモリ主婦スタート。
ある日、車を運転してるときに、ふと「このままあそこに激突すれば死ねるな」と思った。
そんとき、これはおかしいぞって気づいた。気づくのに10年かかったってどうよ。
で、あたし、これはなんとかしなきゃって思って、とった行動が「図書館に行く」だった。
バカすぎて腰砕けるけど、当時の私は無知すぎて、心療内科とか精神科ってのがあることすら、知らなかった。
病院に行くってことに気づけば早いものの、私、「自分で今の状況を調べよう」って思っちゃったのね。
で、図書館で精神病理や心理学の本をMAX10冊借りてきて、読んだ。
読んだら、ノートにまとめを書いた。
で、また図書館で本を10冊借りてきて、子どもを抱えながら読んで、またノートに書いた。
家族心理がとくに衝撃で、折り合いが悪かった実家家族の関係性も論理で紐解くことができた。
そのうち、ちょっと難しいぶあつい心理学の本も読むようになった。
これをずーーーーーっと毎日、8~10時間やってた。
今はわかるけど、ここでアスペルガーの過集中が発動されたわけ。
3年間くらい、毎日ずーーーーっと心理学を独学してた。
ずーーーーっとひとりで心理学を勉強してたもんだから、肩書がヒキコモリ主婦じゃなくて、ずっと勉強をしてる人になった。
いつの間にか、少し外に出れるようになっていた。
少し外に出れるようになったから、はじめて心理学の講義を受けてみた。
集団の中に身をおくことは怖かったけど、講義の内容は私が知っていることばかりでおもしろかった。
そのとき、私はバカじゃないかもって、はじめてそう思った。
ここでまたダイジェストになるけど
いろーーーんなことが重なって、私の心理学の知識を認めてくれる人が表れた。
その人が、私のところで働かないか、と言ってくれた。
このとき、こんな私に目を向けてくれる人がいるんだ、とはじめて思った。
私はその人の元で働きながら、心理学の知識をもっともっととがぶ飲み。
自分の知識を試してみたくて、カウンセラー資格を受験。
42歳で独立。カウンセリングルームを開業した。
で、本文の一行目に戻るってかんじ。
今日はここまで。
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