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MilkyWay DreamTRAIN【S•S】 SFショート
夢の中で、僕は知らない女の人から電車の切符をもらった。
そして必ず電車に乗るように言われたんだ。
でも、電車に乗る場所は駅じゃなくて、家の近くの川の上だった。
切符を持って川に行けば、白い霧に紛れて電車はすぐに来るって言ってた。
夢の中の事だから、面白そうだと想い家の近くの川に行ってみた。
そしたら、切符をくれた女の人が言っていたように、僕の周りは真っ白になった。
だけど、真っ白な所に電車のドアだけが見えて、そのドアが開いたんだ。
中には僕と同じ、十歳位の子供ばかり乗っているのが見えた。
その中にクラスメイトの友達もいた。
友達は僕を見つけて名前を呼んで「こっちおいでよ」と言ってたから中に入った。
電車の中は、僕と同じ位の歳の子どもだけだった。
ドアが閉まって、電車は白い世界の中を走り出した。
レールの上を走るような「ガタンゴトン」という音は無くて、身体が後ろに傾いたのを感じて走り出したんだと思った。
少しして霧みたいな白い世界が晴れた時、僕の目にはテレビや写真でしか見たことが無い、大きな月が見えていた。
そして電車の窓から見える、月の半分位の大きさの隕石が物凄い速さですれ違って、真っ直ぐに地球へ向かっていった。
隕石が窓から見えなくなると、遠くに大きな光の帯が見えていて、電車はそこに向かっていたんだ。
ほんの数分後、窓の外が真っ白になったかと思うと、電車は静かに止まった。
ドアが開くと外は真っ白のままで、大人がたくさん乗ってきて「今は夢の世界だから心配しないで降りてみて」と皆に言ってた。
電車を降りると白い世界だった。でも電車のドアが閉まると、目の前には遊園地のような建物やジェットコースターが見えていて、遠くの方には見たことが無い、高いピルが沢山建っていた。
横を見ると電車に乗っていた子供達が不安な顔をしていた。
僕も不安だった。
タイヤの無い、地面から浮いているバスが何台も来て、僕たちの前に停まった。
だけど大人達は皆「これは夢だから不安なことは無いんだよ」と言いながら、僕たちをバスに乗せて遊園地の中の大きな建物の前に着いた。
「これからこの建物の中の部屋を、一人一部屋使ってもらいます。各部屋の中には何でも話せる人型ロボットがいますから、遠慮なく話してくださいね。夢の中の世界だけど寂しくなったり、困った事、不安な事、何でも答えてくれるし皆のお世話をしてくれます。それから、遊園地の乗り物や見るものは、明日から自由に利用してください。遊びながら様々な事を学べる遊園地です」
そこは確かに夢のようなところだった。
夢のような世界が夢ではない事に気付くまでは‥‥
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現在、俺は二十歳になっている。
友達と地球を救う計画を立てていたけど、この星の人達は「自然の脅威に逆らうな」と何度も言う。
でも俺達は抗う。
この星の技術が有れば、地球は救える筈だ。
俺達が助けられたように、過去に戻って俺達が生まれた地球を助けるために‥‥。
終
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