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雨の想い出…



雨の降る日に不意に想い出す…



川の土手沿い枯れた野に

独りポッチで咲いてた花…


『独りで寂しくないの?』


声をかける私の事を

知らぬ素振りで

横を向く…

イジらしいほど可愛くて…

憎らしいほどつれなくて…

切ないくらいに淋しそう…

だけど君は

いつも独りでそこにいた…


雨の日は大きく手を広げ

風の日はゆらゆらと漂い

晴れた日には元気よく…

だけど…

いつも君はポツンと独りでそこにいた…

でも…

ほんとは独りポッチじゃないんだ…

可憐な君の姿に魅せられて

皆は君を見ていたんだ…



ある日、いつもの道を朝早く

私は歩いて探してたんだ

可憐な姿の君の事…


いつもの場所に

君の姿は見えなかった…



川の土手沿い

枯れた野に

皆が愛した

君はいない…


枯れた草は刈り取られ

茶色い土だけ残ってた…



君の姿が消えてから

川の土手沿い

枯れた野は

誰も振り向く事もなく

ただただ通りすぎていく

皆が愛した君が居た場所…

冷たい石に覆われて

土も命も消えていた…



一人ポッチで枯れた野に

淋しそうに咲いてた君は

あの時の綺麗な姿のまま

私の記憶の中だけで

枯れることなく存在してる

同じ花に囲まれて

君は綺麗な姿で咲いている…


君を見ていた皆の気持ちも

きっと私と同じだろう…



想い出一つ また飾られて

冷えた心に温もり一つ

今でも消えずに咲いている…

花に貰った温もりは

今でも想い出す度に

私の心を温める…



生まれた小さな涌き水は

幾重に別れる川道を

たどり俄かに成長し

やがて大河の川となり

生まれた場所は違えども

行き着く先は全て海…



15位前に年前に書いた私の詩…

花に温もりをもらい、川の流れに生き方を教えられた。

私は、湧水の一滴…

川の流れに身を任せる捨てられた人形のように渦に巻かれ、行き場を失いかけたけど…

人形も私も自分の道を見つけた時だった。

人も小さな湧水も生まれる場所は違うけど…

流れ着く場所は同じ…


今でも私は浮き沈みは激しいけど、激しい渦に巻き込まれても…

あの時…川の流れに流されていた人形のように、枯れ野に咲く花のように自分の進む道を見つけた時だった。

今の沈んだ気持ちも、何れ水面に浮くだろう…。

時の流れの大海原に着くまでは、沈んだままでいられない。

私は時の流れの一滴…

流れに乗ってゆっくりと…


花(すべての人の心に花を)

今回も最後まで読んで下さりありがとうございました♪

また来てね(@^^)/~~~♪


illust ac

表紙画Photo ac

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