氣の施術その背景~施術者プロフィール【7】父の葬儀を終えて( 2019.12.17 FaceBook )& チベット死者の書
2020年11月6日 群馬県富岡市にて、とあるセミナーの講演者を務めて参りました。内容は簡単に申しますと「氣」について。演題は「氣の施術を続けて観てきたもの~心の風景」といたしました。
後日、私はこの講演内容を材料に、またこれまで書き留めてきた文章とも併せ再編集した「施術者プロフィール」の小冊子を作製しました。初めこれは私の施術を受けてくださる方々にお読み頂くことが目的でしたが、このたび小冊子の内容を記事にしてマガジンにまとめてみました。
タイトルは「氣の施術その背景~施術者プロフィール」でありますが、実のところ言葉のみで「氣」のお話を進めるのは至難の技です。このマガジンは私の施術の背景、大袈裟に言えば思想となるのでしょうが、結局は私自身の心の風景なのだろうとも思います。内容は、身体と氣と心、セルフコントロール、浄化と解放、癒し、心の成熟をテーマとしております。全9記事。もしも最後までお付き合い頂けましたら幸甚です。
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父・直江敏治の葬儀を終えて( 2019.12.17 FaceBook )
お知らせしたまま、しばらく経ってしまい大変失礼しました。お蔭様で 12月11日、敏治の葬儀を無事執り行うことが出来ました。その前日の見送りにも多くの方にお越し頂きまして、期せずして集えた昼食会も、とても楽しい時間でありました。本当にありがとうござました。父は面白く、楽しく、愉快に…をモットーにしておりました。葬儀もあの父の雰囲気そのままに、家族と一族で明るく送り出せたと思います。そして皆さんの話題にあがっていたのも、きっと楽しく聞いていたことと思います。
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父が亡くなる前々日、母は父自身にもう先の⾧くないことを告げ、これまでの思いを話すことが出来た…と私に伝えて来ました。それは母が僧籍にあることも大きかったと思いますが、今まで私たちが勉強として取り組んできたことがあってのことと、私は理解してその話を受け取りました。
そしてその翌 12月 6日の夜、私は面会時間いっぱいまで病室におりました。その時も父にヘッドホンをつけさせ、父の好きそうな音楽を数曲聞かせてあげたのですが、その後で「チベット死者の書」のビデオを見せました。ご存じな方もおられると思いますが、チベット死者の書は人が亡くなる直前から没後49 日間、死者がその死後に迷うことがないように導き唱え続けられる枕経です。それは、もちろん父も今までに何度も見てきているビデオです。
私はその「死のバルド」のチャプターを見せ終わった後、父にこう言いました。「間違いなくクリヤーライトに飛び込めよ!意識が落ちそうになったら真言を唱えろよ!」父は涙を浮かべていました。私も泣いてしまいました。そして「今まで冷たくしてごめんね、でも仕方なかったよね…ごめんね」と父の顔を抱いてあげ、首に手をやり、ほんの少しマッサージをしてあげました。その後、私は「あと少しで逝けるから頑張れよ、もう少しで楽になれるから頑張れよ!今までよく頑張ったよ。もう少しだよ…」と伝え、肩と胸に手をあてました。父の目は心なしか柔らかくなっているように見えました。
その夜、父は亡くなりました。私は、きっと父は安心して力みが無くなり、そのまま精神も身体を抜け出てしまったのだろうと思いました。父の病床を去るとき、苦しくないか、痛くないか尋ねましたが、父は「そんなことはない」…と言った風に顎を少し動かしていました。父の最後は辛くなかったと思います。葬儀の時、親戚の医療関係者が「肺炎の最後ってわりに苦しくないから良いんだよね」と言っていました。
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本当はもっとお話したいことが沢山あります。父の最後がどんなであったか、文字で総ては表現出来ませんが、その父を慕っていてくれた方々に少しでも伝われば幸いです。実際は綺麗なお話ばかりではでありません。それでも人の生涯がまさに閉じようとするその姿を拝見するに到っては、不思議とそれまでの嫌なこともみんな消し飛んでしまいます。すこしズルいな…と思いますが、でもそうなのです。今頃、父は身体のくびきを解き放たれて、そこら辺を自由に闊歩していることでしょう。私もこれからまた頑張って参りたいと思います。本当にありがとうございました。皆さまに心から厚く御礼申し上げます。合掌。
2019.12.17 直江義明
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NHKスペシャル チベット死者の書 [DVD] Amazon に投稿したレビュー( 2018.01.04 )
バルドトゥドゥル(死者の書)は死者に輪廻からの解脱を説く、慈悲に溢れた経典です。
人の本当の幸せは何処にあるのか。人は一人で生まれ、一人で死んでいく。確か本編にも「誕生のときお前は泣き、全世界は喜びに湧く。死にゆくとき全世界は泣き、お前は喜びに包まれる。」…と言ったシーンがあったと記憶しますが、この意味するところが本当に深いと思います。
バルドトゥドゥル(死者の書)にあるように、執着が引き起こす様々な死後の顛末を見せつけられるとき、結局 私たちはそれぞれの『心の成熟』を目指すこと、ただただ今生を全うすることの重要性を感じずにはいられないのではないでしょうか。
このDVDは死を扱った番組であるにも関わらず、実際は私たちひとりひとりの命への讃歌とも受け取れるような、何かそんな清々しささえ覚える素晴らしい作品だと私は思いました。
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【8】死を見つめる。いかに生きるのか。
…に続く
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施術者プロフィール【 Title 】
2020.11.26 【1】小冊子冒頭挨拶文
2020.11.06 【2】講演会 あんちょこ①
2020.11.06 【3】講演会 あんちょこ②
2020.11.06 【4】講演会 あんちょこ③
2020.11.06 【5】講話者さま ありがとうシート
2017.11.30 【6】東京・九段での施術について
2019.12.17 【7】父の葬儀を終えて&チベット死者の書
2020.06.26 【8】死を見つめる。いかに生きるのか。
2020.11.26 【9】あとがき「 浄化と解放、癒し…そして 」
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