君の記憶を肩代わり
うれしかったのは
うれしかったのは何だろう
母の乳房に
父の腕
お気に入りのおもちゃと
魅惑のフライド・ポテト
かなしかったのは
かなしかったのは何だろう
崩れる積み木に
散歩の終わり
「もっと歩きたい」と叫んだ
「もっと走りたい」と叫んだ
2歳半の、小さな子
どれほど覚えているかしらん
このせわしない年月を
まだ十分に小さく
成長は早い
記憶を置き去りにどんどこ進む
いつか尋ねてみてごらん
己の小さかった時を
いつか尋ねてみてごらん
記憶の定かでない時を
いつでも準備はできている
君の記憶を肩代わり
おともの音楽:"AWARDS SEASON", Bon Iver